2024年はオリンピックの年ですが、こんな大会があるのをご存じでしょうか。若手の料理人が腕前を競う「技能五輪全国大会」です。その福井県予選が23日、福井市内で開かれ、若手料理人が日本料理の競技課題に挑みました。
 
手際よく調理にとりかかっているのは、普段、県内の老舗料亭や旅館などで腕を振るう23歳以下の7人の若手料理人です。11月に東京で行われる「日本料理部門」の全国大会への出場をかけ、緊張感漂う中、制限時間内で与えられた日本料理の競技課題に挑みました。
 
一つ目の課題は「小鯛活なます姿盛り」です。包丁を上下に小刻みにスライドさせながら薄くむく「かつらむき」。体でリズムをとりながら、繊細な包丁さばきを披露しました。
  
全国大会の審査員も務めた経歴を持つ川口康弘さんは、予選会に出場するには、所属する店側の理解が欠かせないと言います。
 
日本調理技能士会・川口康弘会長:
「働きながら大会の準備もするというのは負担も大きい。でも賞を取れば個人のモチベーションや店のPRにつながる」
 
実、近年、県内の若手料理人は全国で続々と入賞を果たしています。強さの理由は何なのでしょうか。

日本調理技能士会・川口康弘会長:
「全国に出場する選手が決まったら、石川県と合同で練習をしたりしている」

料理人育成にむけた独自の環境が築かれていました。調理の技術をはじめ、下ごしらえの手順や盛り付け、味などについて審査員らが細かく採点し、全国大会に進む料理人を厳選しています。
 
料理の世界に入り今年で3年目になる藤田悠太郎さん(20)は、2023年も全国大会に進み敢闘賞を受賞しています。
 
藤田悠太郎さん(20):
「去年の成績を上回るよう頑張りたい。自分の料理をみて、きれいで美味しいと言ってもらえる料理人になりたい」
 
1位から4位までの結果が発表され、このうち11月に開かれる全国大会に進む人数が確定するのは5月です。全国大会の出場に向けて、若手料理人の修業は続きます。

福井テレビ
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