麻薬の一種、アヘンの原料となる「ケシ」が自生していると視聴者から情報が寄せられ、現地を取材しました。取材を進めると繁殖力の強いケシは身近な場所で次々に見つかりました。

暖かく、植物が良く育つこの季節。あなたの側で違法な植物が生長しているとしたら・・・

(平野桂子記者)
「民家の軒下に栽培が禁止されているアツミゲシが生えているのが見える。栽培というよりはどこかから種が来て偶然生えた感じ」

麻薬の原料となる成分を含んでいるため、あへん法により栽培などが禁止されている植物「アツミゲシ」。この違法植物が身近な場所で次々に発見されています。

(発見した保護者)
「登下校で通った時、本で見た良くない花だなと。1本すっと咲いていた。普通の観賞用の花と勘違いする人が多いと思う」

4月16日、岡山市内の小学校のすぐ近くでもアツミゲシが咲いているのを保護者が発見しました。

(岡山市半田山植物園 銅谷徳夫農学博士)
「アツミケシだと思う。種が小さいから動物や人が移動する際、足裏について運ばれてくる、雨風で流れて種がたどり着く場合も」

ケシの花は一般的にポピーと呼ばれる園芸用に品種改良された安全なものとアツミゲシのように、違法なものに分かれます。見分け方は葉の生え方で、違法なケシは茎を抱きこむように葉が生えています。また葉の形も、違法なケシの葉は縁が不規則なギザギザになっていて栽培していいケシと比べると一目瞭然です。

(発見した保護者は…)
「種が飛ぶと書いていた。広がっていなければいい」
(保護者は…)
「びっくり。もし飛んで学校に生えたら心配」

繁殖力も強いと言われるケシ。取材途中にも道路の中央分離帯で咲く違法なケシを発見。さらに、数キロ離れた道路脇でも・・・

(平野桂子記者)
「子どもたちの通学路で使われる道。ここにも花が。アツミゲシの特徴の葉・・・・」

岡山県は住民などの通報から毎年3万本近くの違法なケシを除去していて、発見した場合は最寄りの保健所や警察署に連絡するよう呼び掛けています。

(岡山県備前保健所 家守敬太郎副参事)
「(違法な植物か)迷った時は関係機関に連絡すれば見分け方を教える。現場に行って確かめて、抜けるような場所であれば抜いて帰る」

花を触ってしまっても雑草を触った時と同じように、手を洗えば問題ないと言うことですが、違法な植物を増やさないために発見後は速やかな対応が求められます。

岡山放送
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