札幌市内ではタイヤ交換がピークを迎える中、警察などは脱落事故に注意するようドライバーに呼び掛けています。気をつけるポイントは?

 雪解けが進み、夏タイヤに交換する車が増える春。警察などは高速道路を利用するドライバーにタイヤの点検と整備の大切さを伝えるイベントを開きました。

 「定期的なタイヤ・車の点検お願いします」

 タイヤの空気圧の点検やホイールナットのゆるみをチェックすることなど、注意を呼びかけました。その背景には…

 「札幌・西区平和の幼稚園のすぐそばの坂道で軽乗用車のタイヤが外れ、子どもにぶつかりました。車高が高く、斜めに傾いています」(八木 隆太郎フィールドキャスター)

 2023年11月、札幌市・西区で軽乗用車から外れたタイヤが当時4歳の女の子を直撃し意識不明の重体に…

 警察のその後の調べで、タイヤを固定していたナット5個全てが外れていたことがわかりました。

 では、タイヤが外れて起きる事故の衝撃はどれほどのものなのでしょうか。これは大型トラックのタイヤの脱落を想定した実験映像です。

 時速60キロで走行する大型トラックからタイヤが外れ…衝撃で人形とベビーカーは約4メートルも飛ばされてしまいました。

 JAFによりますと、タイヤ脱落による道内の出動依頼の件数は、2023年1年間で234件ありました。

 月別では11月が36件と冬タイヤに交換する時期が最も多くなっていますが、夏タイヤの交換時期も注意が必要です。

 札幌市・西区のカーショップではすでに「タイヤ交換」のピークを迎えていて、今月末まで予約が埋まっています。

 現在、最大3時間待ちとなっていますが、訪れた客の意識に変化も。

「タイヤ交換は自分でやらない。自分でできるけど(業者に任せる)」

「安全のためには当然の費用かなと思います」

「しっかりやっておきたいのでお店に来ちゃいます」

「間違いないかなと思う」(すべてタイヤ交換を待つ客)

 より高い「安全性」を求める客が多くなっているようです。店で交換した後や自分で交換した後でも重要視してほしい2つのポイントを教えてくれました。

【タイヤ交換の安全性 増し締め】

 「一連の報道を見てから(タイヤ交換グッズなどの)問い合わせが増えています」(スーパーオートバックスSAPPORO 祐川 政幸店長)

 「トルクレンチ?ホイールを締めるものですよね」

 「タイヤ交換直後はナットがゆるみやすい状態になっているので、100キロ走行程度を目安に再度締め付けをしていただくことをおすすめしている。締め過ぎると今度はボルトが折れてしまうので、車によって決まったトルクがある」(祐川 政幸店長)

【タイヤ交換の安全性 ハブのサビ落とし】

 「タイヤが接する面にサビがあると、サビとホイールの間に隙間ができてナットが外れやすい原因に。当店ではサビを落として、サビにくくするコーティングをおすすめしている」(祐川 政幸店長)

 北海道は融雪剤が隙間に入り込み、車体にタイヤを装着するハブがサビやすくなるということです。

 こちらの店ではサビを落とし、サビの発生・進行を防止するコーティングを勧めています。

 重大な事故にもつながりかねないタイヤの脱落。改めて安全確認の徹底が必要です。

北海道文化放送
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