韓国で10日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の今後の政権運営を左右する総選挙の投票が行われた。
開票作業は11日午前6時現在も続いているが、最大野党が単独過半数を維持し、政権を支える与党は惨敗の見通しとなっている。
小選挙区と比例代表あわせて300の議席を争う韓国総選挙は、10日に投開票が行われた。
選挙では、革新系野党が多数派を占める国会で、与党側が「ねじれ」を解消できるかが焦点だったが、午前5時現在の開票結果で最大野党「共に民主党」が161議席を獲得し、単独過半数を維持する見通しで、政権を支える少数与党「国民の力」の獲得議席は90議席にとどまり、惨敗が濃厚となっている。
また韓国メディアでは、「共に民主党」との連携を図る元法相のチョ・グク氏の新党「祖国革新党」を含めると、左派系野党で180を超える議席を獲得する予想も伝えられている。
総選挙は、発足から約2年となる尹政権の「中間評価」という位置づけで、野党側の圧勝により任期3年を残す尹大統領の求心力の低下は避けられず、外交政策で重視してきた日韓関係改善の動きが停滞するおそれもある。