秋田県の中央地区にある6高校の演劇部が、3月に合同で公演を行った。学校の垣根を越えて作り上げた舞台の様子を取材した。

 3月28日、秋田市で開かれた高校生による舞台公演。

 「女子高生」という演目では、男女共学になったばかりの高校の演劇部に1人の男子生徒が入部したことで、部員たちが性について悩む姿がリアルに描かれている。

 この公演は、県内の中央地区にある6つの高校の演劇部が合同で企画したもので、総勢34人が参加した。

 生徒にとって、これまでに経験したことがないほど大きな舞台となったが、抜群のチームワークを発揮して時代の背景を捉えた難しいテーマを演じ切った。

 秋田北・細谷小春さん:
「生徒も多いし、練習では集まりが悪かったり色々あったが、最後は成功して良かった。新鮮だし、技術面でもたくさん学ぶことがあった」

 秋田中央・鈴木姫依さん:
「他の高校と合同でやる機会はめったにないし、とても良い経験だった。何より楽しかった」

 コロナ禍を経て2023年に再開された秋田北と秋田南の2校での合同公演。この舞台に刺激を受けて参加を希望する学校が増え、2024年は新屋、本荘、秋田中央、秋田明徳館の4校が新たに加わった。

 本荘・齋藤颯人さん:
「高校が違うと演技のスタイルや作り方も違うので、そうした絡みが見られるのは新鮮でわくわくした」

 秋田北・小川夢美さん:
「秋田南の人たちとリモートでつないで読み合わせをして練習した。ラグ(時間差)があって大変だったが、積極的に練習ができた」

 続いて上演された演目「オーバー ザ レインボー」。この春卒業を迎えた部員が中心となって創り上げた。

 ユーモアから悲しみまで、それぞれの生徒がこれまでに培った演技力で役柄の心境を緻密に表現する。

 観客:
「みんな声もすごくきれいで、立派で上手だった」

 観客:
「仲の良さが伝わってくるすてきな公演だった。合わせる時間が少なかったと言っていたが、それを感じさせないくらいすてきな演目だった」

 大切な仲間との出会いが部員たちの心に刻まれた合同公演。2026年に秋田で開催される全国高校総合文化祭に向け、県内で舞台芸術の普及と向上が進んでいる。

秋田テレビ
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