9日夕方、秋田県仙北市でクマ1頭が小屋に入り込んだ。クマはそのまま居座ったが、10日早朝、猟友会が設置した箱わなに入り、運び出された。
多くの観光客が訪れる仙北市の田沢湖。ほとりにたたずむたつこ像の目の前には食堂や土産物店が立ち並ぶ。
下司七虹記者：
「秋田県内有数の観光地・田沢湖のすぐそばの小屋でクマが居座り続けています。きのうから地元の猟友会などが箱わなを設置し捕獲を試みていますが、今のところ大きな動きはなさそうです」
9日午後4時50分ごろ、仙北市西木町西明寺の食堂兼住宅で、この家に住む女性が敷地内にいる体長約70センチのクマを見つけた。女性が爆竹を鳴らしたが、クマは物置小屋に逃げ込み、そのまま居座った。その後、猟友会が午後7時半ごろに小屋の入り口に箱わなを設置した。
一夜明けた10日午前6時ごろ、クマは箱わなに入った。
地元猟友会：
「クマはおとなしくしていた。中にすっと入ってくれた。弱っている様子で暴れはしない。これから秋田県と相談して決める」
住人の女性：
「今まで家の近くにクマが出たことはない。午前2時ごろに目が覚めたら『何か音がするな、わなに入ったかな』と考えると眠れなかった。観光地で人がいっぱいいる所なので、客に飛びつかなくて良かった」
周辺では以前からクマが相次いで目撃されているほか、子グマに餌を与えている外国人観光客の姿が確認され、仙北市が注意を呼びかけていた。
クマは麻酔銃で眠らせた後、搬出された。
