東京・小金井市の公園で開催された祭りで、来場した男性が配ったグミを食べた5人が搬送されたことをきっかけに、東京や大阪でいわゆる「大麻グミ」を食べた人が相次いで体調不良を訴えていることがわかった問題で、17日午後から関係先に近畿厚生局麻薬取締部が立ち入り検査を始めた。
製造・販売会社「用法用量を守って」
大麻グミの一部を製造・販売する大阪市の会社の担当者が17日、初めてカメラの前で取材に応じた。
この記事の画像(7枚)製造・販売する会社の担当者:
商品ページには注意事項を記載していますので、お酒や市販薬と同じで「用法用量を守って正しくお使いください」としか、われわれは言えないです。
いろいろな製品で緊急搬送された場合、それらのメーカーに責任はないと思います。
これまで以上に業界全体で注意喚起をしていきます。
約1時間に及んだ会見だが、担当者は、事前に受け付けた質問にしか答えなかった。
この会社が製造・販売する大麻グミは10粒7000円で販売。しかし店にある問題のグミは売り切れていた。
商品の特徴を説明するポップにはこんな言葉が踊っていた。
「ヘッドハイが強めの体感となっております。初心者の方は1粒の半分からお試しください」
パッケージに目立つように書かれていたのは、「HHCH」の文字。幻覚症状などを引き起こす大麻の有害成分に似せて作られている合成化合物「HHCH」は、現在は法律の規制外。
製造・販売会社は、「厚生労働省は規制することに危険性は理解されていないと思います。規制することによって、さらに危険なものが出てきますので。規制ではなくて、どうやったらユーザーが安全に使用できるかというルール作りがされればいいなと思っています」と、規制することで、かえって危険になると主張した。
身近に広がる大麻グミ。番組が街で話を聞くと、使用したことがあるという人がいた。
20代男性は「ちょっと気分が落ち込んでるときに、(気分が)上がるやつですね」と話していた。
厚労相、大麻成分と似た化合物の規制を検討
大麻グミで健康被害が相次いでいることを受け、武見厚労相は17日、HHCHなどの大麻成分と似た化合物について、規制の検討を進めていくことを明らかにした。
武見敬三厚労相:
今後薬物が特定されれば、速やかに指定薬物としての指定を行い、所持・使用・流通を禁止することを検討しております。
そして新たな動きがあった。
関東信越厚生局の麻薬取締部が17日午後、東京・池袋などの複数の店舗に立ち入り検査を始めた。さらに近畿麻薬取締部もグミ製造会社の関係先に立ち入り検査を始めた。
(「イット!」11月17日放送より)