事件からおよそ2カ月半。市川猿之助被告が事件後、初めて報道陣の前に姿を現しました。

黒のスーツ姿で髪の毛は伸びたように見えます。報道陣の前で深く頭を下げると…、

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警察署に向かって頭を下げ、

そして何も語ることなく車に乗り込みました。

7月31日午後8時半頃、東京・原宿署から保釈された歌舞伎俳優の市川猿之助こと喜熨斗孝彦被告47歳。

7月31日の保釈を受けて、めざまし8の取材に答えたのは猿之助被告の屋号、澤瀉屋一門の関係者です。

澤瀉屋の関係者:
保釈が認められたという感じはしますね。よく保釈が認められたなと思うだけです。

保釈は驚いたとした上で、猿之助被告との今後の関わりについて、こう語りました。

澤瀉屋の関係者:
彼は誰とも連絡を取りたくないと思います。彼の場合、向き合うのは自分しかないです。会いたくないですよね。自分で責任取って行動すべきですし…。

事件とは「猿之助被告1人で向き合うしかない」と話しました。

5月、東京・目黒区の自宅ですりつぶした睡眠導入剤を水に溶かして両親に飲ませ、自殺を手助けした罪で起訴された猿之助被告。

猿之助被告の弁護士は7月28日金曜日に保釈を請求。東京地裁は、きのう、保釈保証金500万円で保釈を認める決定をしたのです。

これに対し、検察側は…。

保釈決定を不服として準抗告を申し立てましたが、裁判所はこれを棄却。

7月31日の夜、猿之助被告は、勾留されていた原宿署から保釈されました。

めざまし8スタッフ:
午後8時半です。いま市川猿之助被告が警視庁原宿署から姿を現し、向かいの車に乗り込みました

おととしカメラの前に登場した時と比べると、違う表情を見せた猿之助被告。

車に乗り込むと、白いマスクをつけてまっすぐ前を見つめていました。猿之助被告の所属事務所は7月31日の保釈を受け、コメントを発表。

猿之助被告の所属事務所:
今後も公判の推移を見守っていく所存ですが、司法による最終的な判断がなされるまでは弊社としての見解を申し上げることは差し控えさせていただければと存じます。

猿之助被告はなぜ保釈されたのでしょうか? 元横浜地検刑事部長の若狭勝弁護士に聞きました。

若狭勝弁護士:
あくまで色んな疑いはあったんですけど起訴罪名が自殺ほう助ということなんですね。まず自殺ほう助というのは犯罪の中では比較的軽いというか重くはない。傷害罪は懲役15年以下ですが、自殺ほう助というのは懲役7年以下ということで、傷害罪の半分より下なんですね。比較的軽い罪で起訴されてるということから保釈になじみやすいといいますか、保釈になりやすい起訴罪名になります。
猿之助被告本人が起訴された事実、自殺ほう助というのを既に最初から認めているということで、証拠隠滅の恐れがないということから裁判所は迷うことなく保釈を決定していると思います。

Q.裁判の争点は?
若狭勝弁護士:

猿之助被告が裁判で、どうしてそういう経緯になったのか、どうして自殺ほう助をするようになったのか、いきさつについて我々が合点がいくというか納得ができるような“それだったら致し方ないね”っていう思いになるような供述を裁判所・法廷で猿之助被告が言えるかどうか? あるいは“そうなの?”というような疑問を抱くような供述しかできないかどうか? というところが一つの見どころだと思います。

(めざまし8 8月1日放送)