第三者委員会によるセクハラやパワハラの認定を受け、25日、辞職願を提出した2人の町長。

それぞれ反省の弁を述べたが、岐阜・池田町の町長がセクハラ行為の一部について身振り手振りで報告書との認識の違いを訴えれば、愛知・東郷町の町長は、どこか人ごとのよう。
2人の釈明の様子に注目した。

24日に公表された報告書で、約20年間にわたり、延べ15人へのセクハラが認定されたのは、岐阜・池田町の岡崎和夫町長。

被害者Dさんの告発(調査報告書より)「背後から、お尻を下からなでるように触られた。そして『あんたはええな、やせとるで』と軽い感じで言われた」

25日の会見で、岡崎町長は少なくとも5回、頭を下げて謝罪。

岐阜・池田町 岡崎町長「(Q. 報告書にある15人へのセクハラ行為について)はっきり思い出すことはできませんけど、そばへ腰かけ、おいおい、ワイワイという中での延長線上でなってしまった」

また、家族からは「あんたは裸の王様やとはっきり言われた」と話した。

一方、25日に辞意を表明した、愛知・東郷町の井俣憲治町長。
パワハラやセクハラが認定されたことに...。

愛知・東郷町 井俣憲治町長「正直...報道の皆さまの状況を拝見すると、言いたいというところもありますが、のみ込むべきだと」

セクハラやパワハラなどの行為が第三者委員会により認定された、愛知・東郷町の井俣町長。
病気の手術を控えた職員への「お前死んだら香典いくらぐらい? お前保険入っとるんか」といった発言に加え、町長の立場を悪用した、「飛ばすぞ」、「辞めたら?」、「いつ降格してくれるの?」といった発言も。

報告書では、町の関係者582人のうち、実に108人が、町長からセクハラやパワハラなどを受けたと回答していた。

25日、井俣町長は「ハラスメントが日常化していたのでは」という質問に対し...。

愛知・東郷町 井俣町長「幹部約40人、うち90%以上が小中高の同窓で、そこにわたし自身に甘えがあったということは深く反省している」

そして、具体的なハラスメントについて聞かれると...。

愛知・東郷町 井俣町長「具体的に言うと、誰のどの事案かわかってしまいますけど、お話しした方がいいですか? それハラスメントですよ!」

井俣町長の辞意表明に、町の職員は「率直な感想は、安堵(あんど)したっていうところ。他人をやゆされたり、けなされる発言が多い方ではありましたので、そういったものを見聞きしなくて済むんだと」と話した。

なぜ町長ら自治体トップのハラスメントが相次ぐのか、専門家に聞いた。

ハラスメント対策専門家・山藤祐子さん「偉くなってしまって、町長になって、自分はこれくらいやっても大丈夫。これくらいなら相手は受け入れてくれると思った、大きな勘違い」

東海テレビ
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