特集は岸本気象予報士の体験シリーズです。今回は名人に同行して、山菜採りに挑戦してきました。最近の暖かさで生育が進み、種類も豊富になっています。特別に山菜料理も味わってきました。


岸本慎太郎気象予報士:
「長野市にある山の中にやってきました。こちらでは春の味覚が出始めているということで収穫を体験したいと思います」

岸本気象予報士:
「こんにちは。きょうはよろしくお願いします」

市内で飲食店を営む「山菜採り名人」の赤池健さん(71)に同行させてもらいました。

入ったのは郊外の里山。すると早速―。

やま茶屋・赤池健社長:
「日本のハーブ、香りのいい草なんですけど」

岸本気象予報士:
「なんという山菜?」

やま茶屋・赤池健社長:
「カキドオシという山菜」

「カキドオシ」はさわやかな香りが特徴です。

岸本気象予報士:
「カキドオシ採れました。ミントのような爽やかな香り」


続けて見つけたのは天ぷらや酢の物におすすめのスイバ(酸葉)。

食べてみると、名前の通りー。

岸本気象予報士:
「ん!すっぱいです!かんだ瞬間、レモンです」

こちらの里山では、苦みが特徴で天ぷらにするとおいしい「ジュウモンジシダ」や、卵とじがおすすめの「ツクシ」も採れました。

岸本気象予報士:
「山が食材の宝庫に見えてきました」

やま茶屋・赤池健社長:
「宝庫なんですよ」

岸本気象予報士:
「こんな簡単に採れるとは思ってなかった」

やま茶屋・赤池健社長:
「(山に入り)豊かな気持ちになるというのと、豊かなものを採るという両方ありますから(笑)、豊かさが」


場所を変えてさらに探します。

やま茶屋・赤池健社長:
「さっそく、コゴミです」

岸本気象予報士:
「コゴミ、聞いたことあります」

斜面に「コゴミ」がたくさん、顔を出していました。

やま茶屋・赤池健社長:
「一番の最高の時」

岸本気象予報士:
「これも根元から?」
「おーすごい」

やま茶屋・赤池健社長:
「いいやつありましたね」


このところの陽気で一気に生育が進んだ山菜。

つぼみごと食べられる「ニワトコ」やどんな料理にも合うという「カンゾウ」も採れました。


岸本気象予報士:
「ことしの生育状況はどうですか?」

やま茶屋・赤池健社長:
「4月に入ってずっと暖かいので、最初は例年並みか遅めかなと思っていたが、ここにきて一気に逆転。一気にいろいろな山菜が芽吹いてきている」


さらに探すとー。

やま茶屋・赤池健社長:
「あ、出てた(笑)。今度はタラノメですね」

「山菜の王様」とも呼ばれる「タラノメ」。生育は例年より1週間ほど早いと言います。

やま茶屋・赤池健社長:
「木と緑の中間のところを採ると、崩れずに採れます」

岸本気象予報士:
「間を採るということですね」

やま茶屋・赤池健社長:
「ばっちりです。上物ゲットですね」


もう一つ、人気の山菜を探しに、険しい斜面へ。

やま茶屋・赤池健社長:
「気を付けてくださいね」

つい、夢中になりがちな山菜採り。迷わないよう注意が必要です。

やま茶屋・赤池健社長:
「知らないところを歩く場合は、基本の道から外れないように、ちょっと行ってやばいなと思ったらすぐ戻る意識で入らないと、勘に頼って入っていくと分からなくなることがある。目印を記憶しながら行かないと」

斜面を進むこと約30分―。

岸本気象予報士:
「草木をかき分けながら来ましたけど。こちらがコシアブラ」

お目当てはタラノメに劣らず人気のコシアブラ。こちらも1週間ほど早いということです。

やま茶屋・赤池健社長:
「いいやつですね」

岸本気象予報士:
「どうやって食べるのが一番?」

やま茶屋・赤池健社長:
「天ぷらですね」

初の山菜採りを終えてー。

岸本気象予報士:
「山奥まで来て、自分の足で歩いて山菜を見つける。お宝を見つけたような気持ちに」

やま茶屋・赤池健社長:
「自然に触れて山を歩いて、鳥の声や花を見たり、それだけでも幸せな気持ちになりますし、そこにおいしい山菜が絡んでくる。生きててよかったなって」

この日採れた山菜は12種類。

赤池さんが営む「やま茶屋」で、特別に調理してもらいました。


やま茶屋・赤池健社長:
「お待たせしました。先ほど採った天ぷらの盛り合わせですね」

岸本気象予報士:
「すごい、おいしそう」

店は今、コース料理に山菜をふんだんに使っていて岸本さんの採った山菜もその材料にしてもらいました。

まずは前菜9種類の盛り合わせ。ゆでたコゴミを「味噌マヨ」でいただく―。

岸本気象予報士:
「シャキシャキとした食感がそのまま楽しむことができます。少し粘り気のようなものがあって、食感と合わさって楽しい口当たりになっています」


「草鍋」には岸本さんも採った「カンゾウ」や「ノビル」など4種類が入っています。

岸本気象予報士:
「カンゾウですね、先ほど採りました。いただきます」「シャキシャキとした食感もありますし若干、甘みがありますね。臭みがなくて、くせがなくて食べやすいです」


天ぷらの盛り合わせはコシアブラやタラノメなど7種類。

苦労して採ったコシアブラの味はー。

岸本気象予報士:
「今まで食べたことなかったんですが、独特な香りがしますね。山菜ならではのすごく爽やかで、天ぷらにしても食べやすい。険しい山道を下っていって採ったかいがあったなと」

このペースでいくと長野市周辺のタラノメやコシアブラは連休前がピークになりそうということです。

やま茶屋・赤池健社長:
「例年より山菜の出方が早めになってますので、山菜ゆっくり楽しみたいので、あまり温度が上がってほしくない」

春の醍醐味・山菜採り。
今シーズンは駆け足で最盛期を迎えようとしています。

長野放送
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