南九州と南西諸島の防衛を担う陸上自衛隊第8師団の創隊記念行事が14日、ありました。5年ぶりの行事では、離島を奪還することを想定した戦闘訓練が公開されました。

北熊本駐屯地に司令部を置く第8師団・創隊62周年の記念行事は、新型コロナや所属するヘリの墜落事故を受け、5年ぶりの開催となりました。

一般開放された駐屯地には、1万人を超える観客が訪れ、まずは九州各地から集まった部隊による観閲行進が行われました。

海洋進出による中国の実効支配や相次ぐ北朝鮮のミサイル発射などを受け、南西諸島の有事に備える第8師団。離島防衛のための『南西シフト』を担う師団として隊員・装備の増強や部隊の拡充が進むことを表す車両約200台が行進しました。

そして、青木伸一師団長は、去年4月に沖縄・宮古島のヘリ墜落事故で殉職した10人の隊員をしのび、悲しみを乗り越える決意を次のように述べました。

【青木 伸一 第8師団長】
「我々第8師団・北熊本駐屯地はもう大丈夫です。いかなる事態が生起しても柔軟に即応して任務を完遂すべく挑戦を継続し、全身全霊をもって取り組んでいこう」

そして、5年ぶりの戦闘訓練では、離島奪還を想定し、上陸作戦を担う水陸両用車AAV7が登場。

離島への展開を機動戦闘車MCVや長距離に対応する火器による射撃訓練では、迫力ある音に大きな歓声が上がっていました。

テレビ熊本
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