クマなどの野生動物の被害対策を話し合う富山県の会議が23日開かれ、山菜採りなどで山へ入る機会が増える時期を迎え、注意を呼びかけていくことを確認しました。

会議には、県や市町村の担当者など約60人が出席しました。

*県生活環境文化部 林里香理事
「(人が)クマの生息エリアに入る時期が来ている。他県では人身被害が出始め、県内でも出没情報が出始めているので、今一度県民の皆さんへの注意喚起で協力してほしい」

会議では、県が今年度、800万円の予算を計上しているクマ対策推進事業について説明しました。

県は今年度、市町村が行うパトロールや柿の木などの除去への補助金の上限を
撤廃するなどしてクマによる人身被害の未然防止対策を拡充します。

去年、富山県内ではツキノワグマの出没件数が636件と前の年の約2.9倍になり、特に富山市内では9人が襲われ負傷し、うち1人が死亡しました。

県内では、今年、すでに山間部などでクマの出没が15件確認されていて、県は山菜採りなどで入山する際は鈴やラジオ、クマ撃退スプレーを携行するよう注意を呼び掛けています。

また、県は、国がクマを「指定管理鳥獣」に追加したことを受け、捕獲だけでなく、生態調査や出没への対応訓練などに幅広く補助金を活用していくことにしています。

富山テレビ
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