道路をふさぐように大量に捨てられた、横幅約5m・高さ1m80cmにもなる、がれき。
何者かによって捨てられた「がれきの山」に住民も怒り。

23日、埼玉・白岡市の現場に「イット!」の取材班が向かった。

道の真ん中で通せんぼする、がれきの山。
辺りには、電球やスプレー缶のようなものも散乱している。

4月19日、近隣住民の通報を受け、警察や市が調査したところ、市道の2カ所で不法投棄とみられる、がれきの山を発見。
現在は飛散防止のため、ブルーシートがかけられている。

突如現れた2つの山に、住民も困惑している。

自転車で道路を走行している男性の目の前に、がれきの山が立ちはだかる。
驚いたような表情で自転車から降りると、足元の悪い脇道を自転車を押しながら通行。
途中、段差に車輪をとられながらも、最後は自転車を持ち上げ、やっとの思いで通り抜けた。

男性「今来たら全然通れないから。自転車乗ってきたけど、あっち出ようとしたらがれきで、こっちから出ようとしたら、またこっちも(がれき)置いてある」

影響は、地元の農業にも出ている。

農家「向こう側に1枚(田んぼが)ある。あそこに行ったら通行止めになっているので。常識がない」

がれきが置かれた道は、田んぼに囲われ、農作業の際に利用される。
2カ所が、がれきでふさがれたことで、通行止めとなり、迂回(うかい)せざるを得ない状態に。

生活に欠かせないこの道で、なぜ不法投棄が行われたのだろうか。
近隣住民からは、こんな意見も。

近隣住民「夜はほとんど(車が)走っていないし、きっとここは大丈夫だっていうので」

付近には防犯カメラがなく、夜は人けもないため、狙われた可能性が高いという。

過去には同様のケースも。

2023年2月ごろ、茨城・水戸市内で起こった不法投棄。
9件以上相次いだことで、「ゲリラ不法投棄」と呼ばれた。

いずれの場所も防犯カメラなどはなく、意図的にこの場所が狙われた可能性もあるという。

生活に大きな影響を及ぼす、がれきの山。
撤去も思うように進んでいない。

白岡市農政課・細井勝己課長「中身がわかって、適切な処理方法が明確になって、それから(撤去)になる」

警察は目撃者から話を聞くなどして捜査を進めていて、今後は、市と連携してパトロールを強化していくとしている。