福島第一原発の処理水が放出されてから2回目となる、IAEA=国際原子力機関による安全性に関するレビューが23日に始まった。

来日したIAEAの職員や中国、フランス、ロシア、韓国など複数の国の専門家で構成された調査団は、外務省で東京電力や経済産業省の職員らと顔合わせを行った。

IAEAのカルーソ調整官は、このレビューに対する日本側の対応について「日本が安全かつ透明性のある方法で、このプロセスを実施したいという強い決意の表れであると受け止めている」と評価した上で、「独立した客観的かつ科学的なアプローチは、日本と海外の人々の信頼を築くのに役立つものと考えている」と強調した。

レビューは、23日から4日間実施され、福島第一原発の現地での調査のほか、経済産業省や原子力規制庁、東京電力との意見交換などが行われる。

福島第一原発の処理水をめぐっては、4月19日に通算5回目、2024年度としては1回目の海洋放出が始まっていて、約7800トンの処理水を大量の海水で希釈し17日間ほどかけて放出する予定。

これまでの放出により、周辺海域でのトリチウム濃度などへの異常は確認されていない。

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