夜空に現れた、どす黒い竜巻状の雲。
建物の屋根やがれきなどが、円を描くように巻き上げられている。

その後、雲は撮影者の車に急接近すると、前が見えなくなる滝のような強い雨が打ちつけ始めた。

映像が撮影されたのは、香港の南西にある広西チワン族自治区。

このエリアでは、雷をともなった竜巻のような雲が発生。
がれきを巻き上げながら、建物の屋根を次々と破壊する様子がカメラに記録された。

2000年以上の歴史を持つ梧州市では、最大瞬間風速27.8メートルを観測。

現地のメディアによると、陶器工場の屋根がはがれるなど、数人が軽いけがをした。

空模様の急変がもたらしたのは、ひょうも。
大きさは直径3cm、ゴルフボールほどもあり、人に当たれば危険な大きさだ。

異様な空模様に、中国のSNSには「おおげさではない。この2日間は“世界の終わり”みたいだ」といった投稿が見られた。

濁流が流れる川の様子をとらえた防犯カメラ。
次の瞬間、橋の一部が崩れ落ちた。
歩行者も、驚いた様子で現場を見つめるしかない。

隣の広東省でも、住宅街の細い路地が濁流にのまれた。

しかし、事態を理解していないのか、傘を差す男性がほほ笑む様子も。

ところがそこへ、白い車が流されてきた。
高齢者を背負って、救助する隊員の姿も見られた。

700人以上の学生が寮に取り残され、救助隊に救出されるなど、22日朝の時点で、11人が行方不明となっている。