津波で流された人の早期発見を目的とした実験が、宮城県南三陸町で行われました。試したのは、GPSを付けた救命胴衣です。開発した企業は今年度中の実用化を目指しています。

一見、普通の救命胴衣。漂流物から頭を守るフードも付いています。

着用したダイバー
「いろんなポケットがついて、頭も保護できるからいいかもしれない」

これは人工衛星を活用し位置を特定するGPS発信器を組み込んだ救命胴衣です。東京の企業が、東日本大震災の津波で被災した南三陸町と連携し、開発に取り組んでいます。

4月16日、べスト型タイプと体が不自由な人を想定した全身タイプの2種類の実験が行われ、およそ5キロ離れた町役場で、GPSの受信状況を確認しました。

開発企業「ガーディアン72」 有馬朱美社長
「ベスト型は上半身の部分が首を止めているので安定性がある。全身のタイプは浮力があり温かいという声があった。位置情報もきちんと取れた」

このシステムは津波で多くの同僚を亡くした南三陸町職員のアイデアを元に開発されました。今後も検討を重ね、今年度中の実用化を目指すということです。

仙台放送
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