高齢化が進むとともに介護従事者の人手不足が叫ばれる中、介護する人・される人が簡単に使えて快適に過ごせる電化製品が秋田市でお披露目された。世界初の技術が使われている。

 11日に開かれた発表会には、秋田県の内外で働く介護従事者などが参加した。

 お披露目されたのは、4月1日に発売された「switle-BODY(スイトル ボディ)」。介護される人が普段寝ているベッドに横たわったまま、ベッドをぬらさず・汚さず体を洗える機械だ。

 「switle-BODY」には、水を出しながら同時に吸い取る、湯とソープを一つの機械から出すなど、特許を取得した世界で初めての技術が使われている。

 参加者:
「さっぱりする。入浴の介助はかなり重労働で、コルセットを巻いている人が多いので、そこを助けていけるんじゃないかと思う」

 佐藤愛純アナウンサー:
「水が出ているので洗われている感覚はあるが、終わってみると水がないので、不思議。肌はさらっと、もちっとしている」

 介護施設での活用はもちろん、骨折や病気で体を動かせない人も利用できる。

 誰でも簡単な操作で使うことができ、高齢者の皮膚が傷つかないよう、肌に触れる部分の素材選びにこだわった。部品を換えると頭にも使え、全身まるごと洗えるのが魅力だ。

 佐藤愛純アナウンサー:
「持ち手が付いているので誰でも手軽に運べる。かなりコンパクトで収納にも困らない」

 水の温度は38~42度。持ち手にヒーターが内蔵されていて、温め直す手間がかからない。使用できる水の量にもこだわったようだ。

 シリウス・高橋秀行常務取締役:
「機械の中に1.8リットルの水を入れることができるが、満水で人間1人洗いあげることが可能」

 介護の現場のほか、水が不足する被災地での活用も期待される。実際に能登半島地震で大きな被害が出ている石川・能登町に贈られた。2週間ほど入浴できていなかった被災者から感謝の声が届いたという。

 発表会で商品を紹介した高橋さんは秋田県横手市出身で、ふるさとへの思いを商品にのせていた。

 シリウス・高橋秀行常務取締役:
「介護で困っている人は非常に多くいると思う。なので、私たちもできる限り地元に寄り添う形で介護の現場を支えられるように広げていきたいと考えている。介護する人・される人、両方が負担を減らせる商品となっているので、ぜひ活用してほしい」

秋田テレビ
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