約14年ぶりに伝統の登り窯に火が入った。福島県浪江町の「大堀相馬焼」、故郷での復活に向けてまた一歩前に進んだ。

4月11日午前6時、浪江町大堀地区。
登り窯に二礼二拍手。そして火入れをする。

大堀相馬焼協同組合・半谷貞辰理事長は「大堀の地で登り窯の火が入るということには大きな意義があると思いますね。14年すぎて火が入るっていうことは本当に喜ばしいと感じています」と話す。浪江町大堀地区で江戸時代から続く「大堀相馬焼」。
震災と原発事故によって窯元は県の内外に避難を余儀なくされた。

2023年3月に地区の一部で避難指示が解除。大堀相馬焼の文化を守り、発信しようと震災で壊れた登り窯を新たに建て替えた。
燃えさかる炎。1200℃を超す高温の窯が唯一無二の作品を生み出す。
震災前22あった大堀相馬焼の組合に加盟する窯元は、原発事故の影響などで14にまで減少。さらに県の内外で再開した窯元は7つだけだ。
大堀相馬焼協同組合の半谷理事長は「休業している窯元の分も我々も頑張っていければと」と話す。

この場所から再び大堀相馬焼を。今年は登り窯で地域の子どもたちの作品などを焼き上げる。5月3日の「大せとまつり」で窯出しをする予定だ。

福島テレビ
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