最大震度6強を観測した地震発生から2日。台湾各地の様子が徐々に明らかになってきている。被害が大きかった花蓮県の避難所から、木村拓也キャスターが最新情報をお伝えする。

避難所では、マグニチュード3程度のものは、10分か15分刻みで起きている。

中に入ると、「心のケア」というところがたくさんあり、2018年の地震以降、日本でいう国家資格「心理師」が常駐している。

心のチェックシート「心情温度計」を書いて、ここで常駐しているスタッフと話し合うという。

また、マッサージを受けられるところも用意されている。

避難所にはテントがずらりと並んでいて、中は組み立て式のベッドがあり、毛布もある。避難している人に話を聞くと、「とても快適だ」ということだった。そして、温かい食べ物も充実している。常に用意されており、民間個人の寄付によるものだそうで、心の部分では、「非常に安心する」と言っていた。

もう1つ、奥に体育館のステージでは、子どもが遊べるところがある。これもボランティア団体で、各年齢に合わせて遊具であったり、ぬいぐるみなどがある。

テントなどプライベートスペースが確保されたところも、地震が起きてから5時間以内に作られたという。

何よりも“心の部分”に重きを置いて、第一に考え、スピード感を持って対応している様子がうかがえた。

── なぜ、そこまで迅速に対応ができているのか?

主に2点ある。

1つ目は、花蓮市の中心部で起きたということもあり、花蓮市のほかの部分からサポートできるというのが大前提としてある。

もう1つが、ボランティアと自治体との連携。
ボランティア職員に話を聞いたところ、日ごろから相当な訓練をしており、またボランティア職員になるために、2年ほど専門的な訓練をしなければならないという。

そして、何かあった際には、台湾全土の支部と連携を取るようにしているということで、かなり綿密なシミュレーションをしているということがいえる。

助けられた日本人親子も、「わたしが日本人ということもあって、より台湾の人たちも優遇して、早く助けてもらえたのではないか」と言っていた。

台湾の中にある“助け合いの心”が、まず土台にあるということも取材の中で感じられた。