中国でスパイ罪に問われた中国出身のオーストラリア国籍の作家について、北京の裁判所が執行猶予付きの死刑判決を言い渡したと中国、オーストラリア両政府が発表しました。
中国の元外交官で、オーストラリア国籍の楊恒均氏は2019年に中国の国家安全当局にスパイ容疑で拘束され、5日、北京の裁判所から2年間の執行猶予付きの死刑判決を言い渡されました。
中国外務省は5日の会見で、「裁判所は厳格に法に基づいて事件を審理し、裁判における被告の権利を十分保障するとともに、オーストラリア側が判決の言い渡しを傍聴できるように手配した」と述べました。
一方、オーストラリアのアルバニージー首相は6日「判決は暴挙」と強く反発し中国に対し、あらゆるレベルで抗議していくと強調しています。
中国当局はこれまで具体的な起訴理由を明らかにしておらず、今回の楊氏に対する死刑判決が改善傾向に向かっていた中豪関係に影響する可能性があります。