文化庁が昨年度の「国語に関する世論調査」を発表し、「推し」や「盛る」など新しい表現を5割近い人たちが使っていることがわかった。

文化庁が16歳以上を対象に行った調査によると、「異様だと感じてあきれる」といった意味で、「引く」という表現を使うことがある人は7割に上った。

また、「気に入って応援している人や物」といった意味での「推し」という言葉や、「より良く見せようとする」といった意味での「盛る」という言葉など、新しい表現を使うことがあると答えた人も約5割だった。

言葉の意味をどのように理解しているか調べた項目では、「忸怩(じくじ)たる思い」は、辞書では本来の意味として「恥じ入るような思い」とされているが、本来の意味で理解しているのは約3割にとどまり、5割以上が「残念で、もどかしい思い」と理解していることがわかった。

言葉遣いに影響を与える情報媒体について聞いた項目では、9割近くが「テレビ」と答え1位。一方で「スマートフォン」と答えた人は7割近くにのぼり、初めて「新聞」を抜いて2位となった。

文化庁は『「推し」などの新しい表現も、SNSなどを通して、より早く広まっているのではないか』としている。

また、「DX」や「AED」などアルファベットの略語について、「意味がわからなくて困ることがある」と答えた人は、8割を超えた。

社会部
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