共産党は、24日、中央委員会総会を東京都内の党本部で開いた。志位和夫委員長は、総会の冒頭の幹部会報告で、2021年の衆院選での立憲民主党との選挙協力を見直し、次の衆院選では、小選挙区の候補擁立を積極的に進める方針を表明した。
志位氏は、4月に行われた統一地方選での議席減について、「議席の後退は大変に悔しい結果で、その責任を痛感している」と述べた。
また、次の衆院選への対応について志位氏は、「一連の国政選挙では、市民と野党の共闘の勝利と、共産党の比例代表の躍進を2大目標として戦ってきた。しかし、今回の総選挙では、(衆院)比例代表で共産党を伸ばすことを最優先に置き、それに徹する戦いをやる」と述べた。
共産党は、衆院の比例代表で「650万票、得票率10%以上」との目標を掲げている。
志位氏は、比例代表の票を伸ばすため、「小選挙区予定候補者の擁立を積極的に進める。擁立を大幅に増やす」と述べた。立憲民主党との候補者調整に見切りをつけたように見える。
その一方で、野党共闘について「わが党の側から門戸を閉ざすことはせず、共闘の再構築のために可能な努力をする」と述べ、立憲民主党の対応を見極める姿勢も示した。
共産党をめぐっては、党首公選制などを求める著書を出した2人の党員を除名したことへの批判が出ている。志位氏は、「党の外から攻撃する行為は規約違反になるが、党内で自由に意見を述べる権利はすべての党員に保障されている」などと説明し、理解を求めた。