「舟屋の里」の一本桜…漁師町の夜を照らす

日本海に面した京都府与謝郡伊根町。静かな海辺に昔ながらの舟屋が立ち並ぶ『舟屋の里』だ。

海を見下ろす海蔵寺。境内には、大きな桜の木がある。
樹齢、約150年の一本桜だ。

寺の住職の天野祐至さん(44)。この寺に来たのは、16年前のことだ。

天野住職:
この庭をイノシシが掘り返してまして、草が生えた状態で。私が来るまでは、長きにわたってここには住職がおられませんでした。(一本桜は)少し元気がないように思えましたね。

桜の季節になると、地元の人たちがここを訪れる。

地元の人たち:
桜の時期になったら、お弁当を持ってここへ来ます。ことしは新型コロナウイルスで、お弁当は施設の中で食べて、ドライブがてら少し回る程度です。

地元の女性:
子供の成長とともに桜を見るのが毎年の楽しみになっています。毎年、同じ桜の下で写真撮って。

地元の女性:
ちょっと見ようと思って来たんです。晩がもうひとつキレイですね。

10年ほど前、住職の天野さんは新しい取り組みを始めた。

天野住職:
ライトアップの電源を入れました。手動ですから、私が(電源を)入れて私が抜くんです。

『伊根町は漁港なので、夜が寂しくて暗い…』

天野住職は、少しでも明るく照らそうと思ったという。

天野住職:
だいたいこの時間(夜)は1人で(桜を)見てるぐらいですかね。まだ、あまり散ってませんしね、長持ちしそうですから。あしたも寒くなりそうですからね。今は『寺の桜』じゃなくて『伊根の舟屋の桜』という位置づけになってきましたね。大変うれしいです。

これからも一本桜は舟屋の里を照らし続ける。

(関西テレビ)