富士急ハイランド「ド・ドドンパ」で4人骨折

今月20日、山梨県の富士急ハイランドのアトラクション「ド・ドドンパ」で、30代から50代の男女4人が骨折していたことが明らかになった。「ド・ドドンパ」は、全長1244メートル、最高速度は、時速180キロ、「世界一の加速」と「ループの直径は世界最大級」が売りのアトラクション。

骨折した4人のうち、最初にけがをした女性は去年12月、2人目の男性は今年5月、その後7月には50代の女性、今月に入って30代の男性が骨折。富士急ハイランドは、今月12日から「ド・ドドンパ」を運休にした。

8月21日、山梨県が富士急ハイランドに立ち入り
8月21日、山梨県が富士急ハイランドに立ち入り
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最初の骨折から半年以上 富士急が山梨県に報告

富士急ハイランドから山梨県への報告は、最初に女性が骨折してから半年以上経過していた。「機器の異常による事故ではないため報告の必要はないと判断」したとのこと。結果として報告が遅れた形になった。そして山梨県が求めた2019年以降の人身事故については、「該当する事故はなかった」と報告している。
今月21日、国土交通省の事故調査部会と県が建築基準法に基づいて立ち入り調査を実施した。

遊戯施設で相次ぐ事故

去年12月には秋田市で、ウォータースライダーの利用者が死亡した。国交省の調査結果によると、原因は、利用者が助走をつけてウォータースライドに入り、スタート地点の滑走面に頭部を強く打ったのが原因とみられている。

去年8月には、群馬県・伊勢崎市の遊園地のウォーターシュートで、十分に減速しないままカーブに進入し、カーブの側壁に衝突して2人が負傷。事故調査報告書では、十分に減速しなかったのは、ブレーキ部の水路の水位が危険水位まで低下していて、水の抵抗による制動力が不足したことが原因としている。

富士急ハイランドは、安全が確認されるまで運休を続ける方針
富士急ハイランドは、安全が確認されるまで運休を続ける方針

「ド・ドドンパ」連続骨折 国交省担当者「去年12月に止めていれば・・・」

「ド・ドドンパ」連続骨折については、今後立ち入り調査の結果が明らかにされるが、国交省の担当者は「去年の12月の早い段階で止めていれば次の事故が起きなかったかもしれない。報告がされてこなかったことは誠に遺憾。今後、国としては事故調査部会においてしっかりと原因究明を進めていく」と話す。

富士急ハイランドは、原因究明に全力を尽くすとともに、安全が確認されるまでは運休を続けるとしている。

フジテレビ社会部・国土交通省担当 滝澤教子

滝澤教子
滝澤教子

フジテレビ社会部 国土交通省担当 元厚生労働省担当