OHK岡山放送で月曜から金曜午後3時47分から岡山・香川エリアで放送中の情報番組「なんしょん?」で、岡山・香川の旬の魚介類を紹介する人気コーナー「瀬戸内旬紀行」。
岡山市中央卸売市場の市場関係者でつくる「岡山県お魚普及協会」の協力で瀬戸内などの新鮮な魚介のおいしい食べ方などを紹介しています。
旬の魚の魅力を教えてくれるのは、倉敷市茶屋町早沖に店を構える、明治31年創業の老舗鮮魚店「魚春」5代目の光畑孝治さん(47)。岡山市中央卸売市場の関係者でつくる岡山県お魚普及協会の理事であり、若手料理人への指導や子どもたちへの魚食教育にも取り組んでいます。今回は秋の味覚として親しまれる「ワタリガニ」を紹介します。
◆「釜飯」を家庭の炊飯器で!鮮魚店の5代目がすすめる新鮮な「ワタリガニ」の選び方は?
スタジオには瀬戸内市牛窓産の、動くほど鮮度の良い新鮮なワタリガニが登場。
ワタリガニ選びのポイントについて光畑さんは「軽いものは身がスカスカなので、こうらが硬く、ずっしり重たいもの」を選ぶことだと話します。
この新鮮なワタリガニを使って作るのは「釜飯」。本格的な和食のイメージがありますが、今回は家庭でも手軽に作れる「炊飯器」を使ったレシピを紹介しました。
◆ワタリガニの身を”崩すことなく”たっぷりと取り出すには?
まずは蒸したワタリガニを光畑さんがザクザクとさばいていきます。
足や爪を外した後、身を取り出していきますが、光畑さんによると爪や足の端は硬いため、ハサミで切ると作業がしやすいとのこと。さらに胴体部分はそれぞれの足につづく“部屋”になっているので、繊維に沿うよう、部屋を断面にするように切るとむきやすいといいます。
実際に大きな塊のまま取り出された身は驚くほどたっぷり。試食したOHK・藤本紅美アナウンサーも「甘みがあふれる」と、そのおいしさに驚いていました。
◆本当のうま味は「殻」にもある!殻から取っただしを加えるのが味付けのポイント
続いて釜飯の準備に入ります。炊飯器の釜に洗ったコメを入れ、その上に取り出したカニの身をたっぷりと載せます。さらに、殻からもうま味が出るため、爪も一緒に入れます。
ここで重要なのが、カニのうま味を余すことなく活用することです。調味料として料理酒、薄口しょうゆ、みりん、塩を加えた後、光畑さんが用意した特製のカニだしを注ぎます。このカニだしはワタリガニのこうらを煮出して作ったもの。「身だけではあまり味が出ないので、殻から煮出しただしを加えることでカニの味がしっかり出ます」と説明します。
カニ料理は身に注目が集まりがちですが、本当のうま味は殻にもたっぷり含まれています。身だけでなく、こうらやゆで汁まで活用することでより深みのある味わいになります。
だしを加えたら炊飯器のスイッチを入れるだけ。40分経った後、炊飯器のふたを開けた瞬間、スタジオには「きれいな色!ここまでちょっと香り届く。全部、吸いたい」などと歓声が上がりました。立ち上る湯気とともに広がるワタリガニの香り。炊き上がったご飯は美しい色合いに仕上がり、食欲をそそります。
◆一粒一粒にカニのうま味が染み込み…炊飯器で作ったのに「まるで高級料亭」と絶賛の味わい
試食した出演者からは、「一粒一粒にカニのうま味が染み込んでいる」「香りがすごい」といった声が上がりました。また「炊飯器で作ったとは思えない、まるで高級料亭の味」と、本格的な味わいに驚いている様子でした。
身だけでなく殻やゆで汁まで無駄なく使い切ることで、素材本来の魅力を最大限に引き出す。そんな鮮魚店ならではの知恵が詰まった一品。
瀬戸内の豊かな海が育んだ牛窓産ワタリガニ。旬を迎えるこの時期だからこそ味わえる濃厚なうま味を、炊飯器ひとつで楽しんでみてはいかがでしょうか。家庭の食卓で、まるで料亭のような秋のごちそうを味わえそうです。
