自称・世界初の「ラグビー登山家」
富士山5合目でパス回し。
長澤奏喜さん:
こちらのボールを山頂にトライしに行きます
長澤奏喜さん(34)。職業は自称・世界初の「ラグビー登山家」だ。
長澤奏喜さん:
ラグビーワールドカップのエンブレムには富士山と日の出が描かれている。『山頂にラグビーボールをトライする』という活動をしてきた。24ヵ国の過去の出場国の最高峰にトライ。富士山が最後のゴール
ラグビーボールを抱え登頂してきた山には、アルゼンチンの「アコンカグア」やアメリカの「デナリ」など、標高6000メートルを超える山も。
長澤奏喜さん:
ニュージーランドの『マウントクック』という非常にテクニカルな山で、1~2メートルのクレパス(雪の裂け目)を飛び越えなければならない時、走り幅跳びの要領でジャンプしたが、アイゼンという鉄の爪が着地した時刺さった。ベースキャンプで初めて傷口を見たが、結構やばい状態でヘリですぐ搬送された
一番やりたかった富士山へのトライ
務めていたIT企業を3年前に退職。スポンサー探しやクラウドファンディングで資金を集めた。
長澤奏喜さん:
24ヵ国の最高峰にトライするのは、富士山への助走。本当にやりたいのは、『世界中のラグビーファンの愛とパワーを結集させたボールで富士山にトライ』すること
8月26日、クラウドファンディングで支援してくれた3人とともに、日本の最高峰をめざした挑戦がはじまった。
山にはラグビー好きが多いと話す長澤さん。登山中の外国人などから話しかけられる。
カナダ人:
私もラグビーをやっているよ。私はフッカー
高校から大学までラグビーに打ち込んでいた長澤さん。ラグビーというスポーツへの感謝の気持ちが、命の危険もある過酷な挑戦の背中を押してきた。
長澤奏喜さん:
自分が好きになれたきっかけが、ラグビーと出会ったときだった。ラグビーに恩返ししたい。ひとりで何ができるかと思ったら山登りと組み合わせてラグビーをPRする
ワールドカップのエンブレムにあるように、富士山頂にのぼる朝日。
その中でトライするために。そして…
長澤奏喜さん:
めちゃくちゃうれしい…やっと来られた
午前5時前、山頂に到着。美しいご来光。
そして、ワールドカップの優勝トロフィー『ウェブ・エリス・カップ』も長澤さんを待っていた。いよいよ3年間の挑戦のラスト。25回目のトライだ。
長澤奏喜さん:
トライ!
長澤奏喜さん:
嬉しい気持ちと、これで終わってしまう気持ち。本当に最高のトライができた
一緒に登った支援者 徳久晴彦さん:
感動的な最期のトライを一緒に経験できて本当に良かった
一緒に登った支援者 柴田亮さん:
勇気をもらったので最高な経験。本当にありがとう。お疲れ様でした
「熱量さえあれば」長澤さんが伝えたいこと
過酷な挑戦を成し遂げた長澤さん。「3年25トライ」の旅の末に得たものは…
長澤奏喜さん:
熱量さえあれば何とでもなる時代。若い人は不安になりがちだが、一歩踏み出したら助けてくれる人もいる。全てはうまくいくと思ってみんな行動してほしい。
(テレビ静岡)