年末の大仕事といえば大掃除…なかなか気が進まないという人も多いと思うが、福島県民と千葉県民は2人に1人が掃除好きというデータも。そこには地域性が関係しているようだ。また、掃除好きは幸福度や年収にも関係しているという。

2人に1人が掃除好き

ダスキンが行った掃除に関する調査によると、掃除が「好きな人」の割合は全国平均 約35%。それを大きく上回り福島県と千葉県が49%で並んでトップ。2人に1人は掃除好きだった。
さらに掃除が「得意な人」は福島が54%で単独トップだった。埼玉・和歌山・神奈川と続く。

ダスキン意識調査より
ダスキン意識調査より
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掃除に前向きは地域性?

地域研究家・福島県立博物館学芸員の大里正樹さんは、福島県民が掃除好きなのには地域性や文化が関係していると話す。
理由その1「地域性」
雪片付け(除雪)が関係しているかもしれないという。除雪こそ、こまめにしないとあとで大変な目にあう。除雪を掃除の一環と考えれば「後のことを考えて、てきぱき動くという地域性」が掃除好きに繋がっているのでは?

福島県立博物館・大里正樹さん
福島県立博物館・大里正樹さん

理由その2「文化」
例として三島町の「道具の年取り」という風習がある。小正月(1月15日)の朝などに、日常生活で使う鍬やノコギリなどの道具類を座敷に並べ、供え物をして道具に感謝するとともに、その一年の仕事の無事を祈る文化のこと。大里さんによると、少なくとも江戸時代には会津地方全体で広まっていて、現在も三島町では毎年行われているそう。こうした文化が受け継がれている背景として「道具をきれいに掃除して大事にする」「次に使いやすいように整える」という意識があって、その風習が現在の掃除好きにも繋がっているのは?

道具の年取り
道具の年取り

理由その3「考え方」
例えば”ストーブの上にやかん”という光景を、冬によく見かける。せっかく使える火があるなら一緒にお湯を沸かすなど「少しの燃料なども無駄にしない」というエコな生活態度や考え方が根底にあるので、メンテナンスや掃除にも丁寧に取り組むのではないか?

福島県民が掃除に前向きな理由
福島県民が掃除に前向きな理由

平均年収の高い人ほど「掃除好き」

いまの生活に幸せを感じているか?掃除が好きと回答した人は、8割が近くが「いま幸せ」と答えた一方で、掃除が嫌いな人で「いまが幸せ」という人は半分以下にとどまった。
さらに掃除と「年収」の関係についても、平均年収の高い人ほど「掃除好き」と答えた人が多くなった。ほかにも、掃除が好きな人ほど「集中力が高い」ことなども分かっている。

ダスキン意識調査より
ダスキン意識調査より

”ついで”に掃除をする習慣を

良い事ばかりの掃除の効果。それでもなかなか…という人のため”ついで掃除”の提案を。
1「油汚れは温かいうちに落とすべし」
キッチン汚れは温度変化や菌などの栄養分と結びついて、どんどん落ちにくくなる。余熱が残っているうちに落とすのがポイント。
2「お風呂のついでにカビ予防」
まだカビが生えていなくても、カビの栄養は日々蓄積されていく。掃除用ブラシで、浴室の隅などをサッとこする。浴室の床や壁全体にシャワーをかけて、石鹸カスなどをしっかり洗い流すようにするとよい。
3「掃除用具はすぐ取り出せる場所に!」
道具を取り出すことが億劫になりがちだが、ホコリは日々溜まっていく。モップなど手の届く範囲において、そばを通りかかる時や立ったついでに取り除くと楽になる。

ついで掃除のすすめ
ついで掃除のすすめ

年が変わるタイミングは習慣を見直すチャンスでもある。この機会に考えてみては?
(福島テレビ)

福島テレビ
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