急速な円安が続く中、日銀が今の金融政策の維持を決定したことなどから、円相場は1ドル = 157円台をつけた。

日銀は、金融政策を決める会合で、政策金利を据え置くとともに、国債の買い入れを続ける方針も維持した。

植田総裁は26日午後の会見で、このところ急速に進んでいる円安について、「基調的な物価上昇率に無視しえない影響が発生するということであれば、金融政策上の考慮、あるいは判断材料となる。経済物価への影響を十分注視していきたい」と述べた一方で、「今のところ基調的な物価上昇率に大きな影響を与えているということではない」との認識を示した。

“動かない”日銀に大きく反応したのは、外国為替市場だった。

決定会合の結果を受けて、1ドル = 156円を突破していた円相場は、植田総裁の会見中、さらに円安を加速させた。

追加の利上げには時間がかかるとの見方が広がったためで、日米の金利差が意識され、円を売ってドルを買う動きが強まった。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。