旅館などで見る「あの空間」を、自宅に作ってしまった人が、X(旧Twitter)で話題になっている。

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Xユーザーのこた(@Akotakotakota)さんが投稿したのは、昔ながらの旅館に泊まった経験のある人なら一度は目にしたことがある“あの空間”。

“旅館のあの空間”として親しまれているのは、「広縁」と呼ばれるスペース。幅の広い縁側のことで、小さなテーブルと椅子が設置されていることの多い。旅館に泊まった際はここでほっと一息ついた経験のある人も多いのではないだろうか。

“あの空間”のある旅館(イメージ)
“あの空間”のある旅館(イメージ)

そんな“旅館のあの空間”を、なんと自宅に自作してしまったというのだ。

改めて投稿写真を見ると、こたさんが作ったという「あの空間」には、籐で編まれた椅子が2脚置かれ、その真ん中には同じく籐の小さなテーブルが置かれている。えんじ色の絨毯も、いかにも温泉宿をイメージさせる色合いで、再現度の高さにニヤリとしてしまう。

家の決め手は「広い縁側」!生かす方法が“あの空間”

写真には「その空間に憧れているのでめちゃくちゃ羨ましいです...!」「浴衣も準備せねば…」「赤いカーペットに本気を感じる」などのコメントが寄せられ、2万4000件を超える「いいね」がつく人気となっている(2月26日現在)。

こだわりを感じる自作の“あの空間”だが、どうして作ったの?そして普段どんな風に使っている?こたさんにお話を聞いてみた。


――「あの空間」を作ろうと思った理由は?

もともと旅行やレトロなものが好きで、古い宿に泊まって地方を旅をするのが趣味でした。今の家は、半年ほど前に広い縁側があるのが決め手で借りました。どんな風に縁側空間を使おうかと考えていたところ、ここに椅子と小さな机を置けば、旅館のあの空間(広縁)が再現でき、自宅でも旅行気分が味わえるのでは?と思いつき実行に移しました。

島根県の雲南市にある天野館という宿に泊まったことがあり、いちおうそこの広縁を目標にしています。

――では、本当に縁側に「あの空間」を再現したということ?

いわゆる縁側をそのまま使っており、リビングとして使っている隣の和室とは、ガラス戸で区切られています。戸を開放すればリビングの一部になり、閉じればちょっとした個室のような落ち着いた空間になるのが面白いです。


――「あの空間」を演出する椅子や絨毯、どうやって揃えたの?

椅子と机は、メルカリでお値打ちなものを妻が見つけてくれました。絨毯はリサイクルショップで業務用のものが出回っていたのを、偶然見つけて即購入しました。また、カーテンはこの家の大家さんが入居時にくださったものです。

それぞれバラバラに買ったりもらったりしたものですが、並べてみれば結果的にベストマッチで、運が良かったなと思います。

思い出に浸りながらお酒を…でも寝るのには向かない?

――実際に使ってみての感想は…

実際座ってみると、本当に旅館の広縁に居る気分になり、感無量でした。今まで泊まった宿の広縁からの景色が思い出され、思い出に浸りながらお酒を飲むのは最高です。

「あの空間」でゆっくりお酒を…
「あの空間」でゆっくりお酒を…

――普段、どんな風に活用している?

帰宅後ここで一休みしたり、家族が寝た後に一人で晩酌するのに使っています。布団を敷いて一晩寝てみたこともありますが、寒くて大変なので一度でやめました(笑)


――投稿への反響について…

自分でもよい空間だとは思って投稿しましたが、ここまでバズるとは思っておらず、驚いています。旅館に泊まった時の思い出や、ご実家の思い出をコメントくださる方が何人かいて、昔の記憶を想起するきっかけになっているようで嬉しいです。

あとは、こんな小物を置くともっと旅館らしい、というリプがいくつかあったので、参考にしたいと思いました。

自作の“あの空間”でお酒を飲みつつ「カーテンの向こうは白波立つ海だろうか、雪の降りしきる温泉街だろうか」と、今まで訪れた旅館の広縁からの景色を思い出しているという。

旅行に行けない時も、自宅に帰れば癒しの空間が待っている…。「自宅で旅行気分を味わう」計画は大成功のようだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。