連続企業爆破事件の重要指名手配犯・桐島聡容疑者を名乗る男が現れたのに続き、拳銃で男性の脇腹を撃った殺人未遂容疑で手配されていた重要指名手配犯・金成行容疑者が逮捕された。重要指名手配犯による2つの事件が、立て続けに大きく動いた形だ。
警察庁が指定する重要指名手配犯は、死亡した「名乗り出た男」とのDNA鑑定が行われている桐島容疑者を含めて13人。私たちの暮らしのすぐそばに、凶悪犯が潜んでいるかもしれない。
一家3人を殺害…小暮洋史容疑者（54）
ボサボサの頭で、やや離れた目。口をへの字にして正面を睨むような若い男の写真を、交番や駅で目にした人も多いだろう。小暮洋史（こぐれ・ひろし54）容疑者は、3人を殺害した容疑で特別指名手配されている。
事件は1998年1月14日に起きた。群馬県の旧群馬町三ツ寺、現在の高崎市の女性宅に、この女性と顔見知りだった元トラック運転手の小暮容疑者（当時28歳）が押し入り、在宅していた両親と祖母を、包丁のようなもので刺して殺害した。
警察によると、小暮容疑者はこの女性が帰宅すると、玄関脇の部屋に女性を連れ込んだ。そして2時間近く馬乗りになり、拘束した状態で言葉を交わしたという。
このあと小暮は玄関から出て車で逃走したが、浴室や押し入れから3人の遺体が発見された。小暮は女性に一方的に好意を寄せて、犯行に及んだとみられる。
手のにおいをかぐ“くせ”が…
小暮容疑者が逃走に使った車は、黒の日産シルビアで、ナンバーは「群馬33も8670」。群馬県警は直ちに捜査本部を設置し、小暮を全国に指名手配して行方を追った。
これまで多くの捜査員が投入され、現在も専従の捜査員が捜査に当たっている、事件が発生した1月14日には、高崎駅で情報提供を求めるチラシを配るなどの活動も続いているが、今も小暮容疑者の足取りを掴めておらず、車も見つかっていない。
また警察は、年齢を重ねることで変化する小暮容疑者の顔について、50～60歳くらいの「現在の顔」を推定して公開している。
小暮には手のにおいを嗅いだり、爪を噛むくせがあるという。
事件解決に結びつく有力な情報提供者には、300万円を上限として懸賞金が支払われる。
【情報提供先】
フリーダイヤル：0120-547-590
群馬県警高崎北警察署 ：027-371-0110
