石川県金沢市にある平均年齢28.9歳のベンチャー企業「プロジェクトタネ」。この会社の社長を務めるのが高平聡(たかひらさとし)さん。高平社長の食を通して、経営のあり方などを探ってみた。

効率を重視したリモート勤務

プロジェクトタネの高平聡(たかひらさとし)社長、45歳。

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サイバーエージェントなどに勤務していた高平社長。家族と共に北陸に移住したことなどをきっかけに、2016年に独立し、創業した。

ヤフーなどの検索サイトに広告を配信する事業や、企業のSNSを管理する事業などを手掛けている。

高平社長:
じゃあきょうも一日よろしくお願いします。

社員:
お願いします!

高平社長:
朝礼はけっこう自宅で仕事をしている人もいるので、必ずオンラインでつないでやるようにしています。

プロジェクトタネでは、コロナ禍になる前からリモート勤務を導入してきた。

高平社長:
効率的かなと思います。通勤時間がない、これはけっこう大きいかなと思っています。

効率を重視する高平社長。それもそのはず、超多忙なスケジュールなのだ。

高平社長:
では、定刻になりましたので始めましょう。

午前10時半、始まったのは「プロジェクトタネ」が運営するウェブサイト「ワタシゴト」の企画会議。

社員:
2月、3月、冬から春に向けての変わり目なので…
高平社長:
新生活系で、入ってくる人に対して石川弁講座みたいなのとかどうでしょう?

北陸3県の女性向けに、仕事や私生活を充実させる情報を発信している。

高平社長:
北陸3県って日本の中でも共働き率が高い3県なんですよ。女性が忙しくていろんな役割を演じている。忙しい時間の間にちょっとでもほっとできる、わくわくできるようなコンテンツを作りたかった。

高平社長:
お疲れ様です。

正午前、いよいよランチ…かと思いきや。

高平社長:
次12時からなのであと5分あります。また会議です。

この日3件目の会議。約1時間半後…。

高平社長:
これから商談なので移動します。

昼食も効率化!そこにある思い

休む間もなく商談へ。

途中、立ち寄ったのはコンビニエンスストアだった。

記者:何を買ったんですか?
高平社長:
おにぎりとお茶です。お昼!移動しながら食べるので。考えるのも面倒くさいので大体いつも同じものを取っています。

メニュー選びさえも効率的な高平社長、昼食を移動中にとる理由は…

高平社長:
昼間の時間というのはお客さんのために使う時間か、社員のために使う時間だと思っているので。(社長として)一分でも質の高い仕事をして、たくさん稼がないといけないですからね。その結果、お昼ご飯は一番いらないものと分類されてしまいました。

プロジェクトタネのトップメシは、これで終わり…?

プライスレスを求めて!

午後5時半、高平社長が訪れたのは…

店員:
いらっしゃいませ~

居酒屋だ。

参加者:
お疲れ様です!

この日は社員との食事会。

社員:
生3つとウーロン茶1つ!

参加者:
乾杯!

会費はなんと会社持ちだ。

高平社長:
月に一回くらいはずっとやっていますね。オフの時間での関係性が仕事にも生きてくるところがあると思いますし。

刺身や地鶏の炭火焼きなど、おいしそうなものが並ぶが…

高平社長、社員との話に夢中で食べるのを忘れているようだ。

高平社長:
楽しいですね、みんなといろいろ話ができるのが一番好きです。そういった中からまた新しい発想が出ればいいなと思いますし…。

社員:
やっぱり距離感が変わるというか…、仕事を頼みやすかったり話しかけやすいとかそういう部分でも生きてくるかなと思います

ランチの時間も惜しんで働く高平社長に、食事会の時間はもったいなくないのかと尋ねると…

高平社長:
ここはプライスレスですね!この時間を確保するために他の時間は効率的にしたい。

そんな高平社長の夢は社員から10人の社長を輩出することだという。

高平社長:
ワクワクを生み出すタネがこの会社だったらいいなと思うし、このプロジェクトタネで頑張ってもらっていろんな経験を積んだ人たちが花を咲かせてほしいなと思うので。タネの中のタネを育てていきたいなと思いますね。

効率を重視する高平社長の「もったいない」

それは、可能性のタネを限りある時間で最大限大きくするための魔法の言葉だった。

(石川テレビ)

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