4月、鳥取県湯梨浜町に漂着したクジラの死骸について続報です。
漂着現場では、5月7日から死骸の撤去が始まり2日目の8日は陸揚げされたクジラの解体と調査が行われました。

宍道正五記者:
「潮の香りが漂うなか、時折強烈な異臭を感じます」

重機を使って陸に寄せられているクジラの死骸。
このクジラは4月24日、湯梨浜町小浜港近くの海岸で死んで漂着しているのが見つかったもので、県による撤去作業が7日午後から始まりました。

見つかった時は黒かった表面の皮が剥がれ、クリーム色の脂肪がむき出しとなり周囲には腐敗臭が漂っていました。

7日は、国から依頼を受けた日本鯨類研究所の研究員と県職員合わせて約10人が作業と調査にあたりました。

クジラは全長13.5メートルで、ヒゲクジラの一種のナガスクジラのオスとみられています。

日本鯨類研究所・茂越敏弘研究員:
「大きな外傷があるとか直接死因に繋がるケガなどは見受けられない。洋上で死んで流れてきた様なことは想像がつく」

作業2日目の8日は死骸が陸揚げされました。

作野俊介記者:
「こちらが陸揚げされたクジラです。ヒゲの部分がよくわかります。これから調査が始まります」

鳥取県職員:
「肋骨って細いね。細いねこれね。大きさの割には」

調査の結果、頭の骨や背骨のほか内臓の一部も溶けて、すでに流出していたことがわかりました。

鳥取県立博物館・一澤圭学芸員:
「ヒゲクジラの仲間のナガスクジラ科のものであって、それ自体漂着する事例が非常に少ないので、そういった意味では非常に貴重です。その種類の生息状況とかそういったもののデータのひとつにしていければ」

クジラはこのあと湯梨浜町内の公用地に埋められることになっていて、白骨化する約3年後に掘り返し骨格標本として県立博物館で保存、研究に活用される予定です。

TSKさんいん中央テレビ
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