8日、群馬県安中市で2人組の男が70歳男性の住宅に押し入り、両手を縛って現金を奪う強盗事件が発生しました。ここ2週間、関東甲信越で似たような事件が3件相次いでおり、連続強盗事件の可能性も出てきています。

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「めざまし8」は被害者を取材、事件の共通点が見えてきました。

「殺すぞ」ナイフを喉元に突きつけ拘束

被害に遭った男性(70):
ナイフで脅してきたのさ。「おとなしくしろ!殺すぞ!」だよ。もう俺も殺されて終わりだな…と思った。

めざまし8の取材に恐怖を語ったのは、8日に2人組の男に襲われ現金を奪われる“緊縛強盗”の被害に遭った70歳の男性です。

現場は、群馬県安中市の山に囲まれた場所にある一軒家。
1人暮らしをしているという男性が寝室で眠っていたところ、裏口のガラスを割り、何者かが侵入してきたのです。

破壊された裏口のガラス
破壊された裏口のガラス

被害に遭った男性(70):
寝ていたところのしかかってきた。目覚めたとき、腹に(犯人が)乗っかっていた。

ナイフ突きつけて、一人はナイフで脅してきたのさ。ナイフは喉の辺にきていたから。

目が覚めた男性の腹の上に乗っていたのは、フードをかぶった見知らぬ男。ナイフを喉元につきつけて、こう脅してきたといいます。

「おとなしくしろ、殺すぞ!声出すな!騒ぐな!」

このとき、死を覚悟したという男性。その後、身動きがとれないよう、両手にも粘着テープを巻かれたといいます。2人組の男は室内をゆっくりと物色、出て行ったのは約1時間後のことでした。

被害に遭った男性(70):
みんな現金は持って行かれてしまった。8万さ、小銭とか小さい財布とか全部集めて。
もう俺も殺されて終わりだなと思った、「なんだ殺されて終わりか」って言ったんだ。

被害は金銭だけでなく、拘束されたことにより両腕は腫れ、右腕や右足には傷ができていました。

被害に遭った男性(70):
(犯人は)20代だ、わけえよ。若いと思ったんだ。言葉は日本人っぽかったな、顔つきは外国人に見えたな。

男性によると、2人組の男は白と黒のパーカーを着ており、20代くらいの若い外国人にも見えたといいます。

警察は強盗致傷事件として犯人を追っています。

連続して起きた3つの事件

この事件が起きた群馬県の両隣、長野県と栃木県でも、同じような手口の事件が起こっていました。

5月6日の未明、長野県松本市の山あいの住宅に押し入ったのは、2人組の男。
鍵がかかっていなかった玄関か窓から侵入したとみられ、この家に住む50代の男性に刃物を突き付け「金を出せ」と脅しました。

2人組の男は、男性の体を縛り、住人の男性に1週間の傷を負わせ、現金十数万円を奪って逃げたといいます。逃げた2人組は、いずれも20代くらいで、身長約180cm。黒系の服を着て野球帽を被っていました。

さらに、栃木県日光市でも。4月30日午前0時ごろ、山あいの住宅に2人組の男が押し入り、住人の75歳の男性は手足をネクタイで縛られた上、暴行を受けて軽傷。

敷地内に止めてあった車から、現金3万5000円が入った財布などを奪われました。
逃げた2人組の男は、20代くらいで身長約170cm。犯行当時、片言の日本語を話していたといいます。

連続して発生した3つの事件。専門家は「20代くらいの2人組」「未明の犯行」「手などを縛る」「周辺に住宅が少なく防犯カメラなどがない家を狙う」などいくつかの共通点があることから、“同一犯の可能性”を指摘します。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏:
近接している県で、日付もそんな間隔もおかずに起きているということは、手口が似ているということも踏まえると、同一犯人の可能性は高いなと感じていますね。
(山あいの)治安がいい場所というのは、夜間真っ暗ですし防犯カメラも付いていない、街灯もないと。それを犯罪者目線で見ると“やりやすい場所”になるんです。
今は、このような地方での強盗事件がかなり増加している傾向にあるので、個人宅にも防犯カメラやセンサーライトなどの防犯セキュリティーは必要なのではないかなと感じています。
(めざまし8 5月10日放送)