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株式会社ミマキエンジニアリングは、インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタなどを手掛ける産業用プリンタメーカーです。


皆さんはプリンタと聞くと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか?

最初に、オフィスやコンビニにあるような複合機や業務用プリンタを思い浮かべるかと思いますが、ミマキエンジニアリングが開発しているのは産業用プリンタです。

具体的に言うと大型看板、車両ラッピング、スマホケース、ユニフォーム、ファッションアパレルを作るためのプリンタであり、一般の方がプリンタを目にすることはあまりないかもしれませんが、製作されたものは日常に溢れかえっています。

弊社プリンタの「TS330」


弊社は2023年11月2日、本社のある長野県東御市に当社の最新のサステナブル・プリントソリューションを揃えたテクニカルショールーム「県(あがた)テクニカルトレーニングセンター」を開設いたしました。

本センターは、近年ラインナップを更に充実している弊社のTA(テキスタイル・アパレル)市場向けのサステナブルソリューションのテスト環境をいつでもご利用できるショールームとなっております。


本ストーリーでは「県(あがた)テクニカルトレーニングセンター」の開設に至った経緯と背景、さらに、弊社が目指すサスティナビリティへの貢献についてお話します。

サステナビリティ意識の向上と、テキスタイルの課題となる素材の大量廃棄


昨今のサステナビリティ意識の向上により、テキスタイル素材の大量廃棄が社会問題となっています。現在、短期イベントのサイン(のぼり旗、垂れ幕、電飾看板、テーブルクロス)や安価なファッションアパレル、スポーツウェアの大部分は、使用後焼却処分されます。


特にワールドワイドでのテキスタイル素材の年間生産量は1億1,300万トン、廃棄量は9,200万トンにのぼり、そのうちポリエステル製テキスタイルは全体の約60 %を占めるというデータ*もあります。テキスタイル素材、特に大半を占めるポリエステル製テキスタイルの有効活用による環境負荷低減は、繊維業界の使命です。

*当社調べ


一部分はリサイクル(回収後、粉砕、洗浄の上、再度原料精製、繊維化後に再捺染)されますが、そのリサイクル率は約15%程度です。また、リサイクルするためにも膨大なエネルギーが使用されます。


また現在、天然繊維の染色では染料や顔料が使用されておりますが、染色の前後工程における化学物質混合排水が全世界で毎日20億トン発生しており、これは全工業用排水の約20%を占める上に、大規模な染色設備の稼働によるCO2排出が環境負荷に繋がります*。

さらに、染色加工は設備の構造や工程が複雑であり、専門の技術と知識が必要です。さらに大規模な染色設備はテキスタイルの生産量を確保するため主だった生産国で使用されるため、テキスタイル製品の海外輸送によってもCO2が排出されます。

*当社調べ


このようなテキスタイルアパレル業界全体の問題を解決に導くため、いつでも誰でもミマキエンジニアリングが開発したサステナブルソリューションを体験・テストできるよう、県(あがた)ショールームを開設いたしました。


本センターは、約420㎡のショールーム面積を有しております。

当社のサステナブルソリューションのテスト環境に加え、当社製品の保守サービスエンジニアの教育研修機能も備えております。

世界中の「ミマキサービスエンジニア」のアフターサービス(製品の修理・点検)の研修を当社の開発・製造部門のモノ創り現場の近くで行うことで、近年大型・高速・高画質化してゆく産業用プリンタの顧客に求められる高品質のアフターサービスを世界中の「ミマキユーザー」に提供してゆきます。

県ショールームで体験できるサステナブルソリューション、ミマキエンジニアリングの技術で実現した次世代システム

①TRAPIS(トラピス)


 「TRAPIS」は、Transfer(転写)・Pigment(顔料)・System(装置)を名称の由来とした当社の顔料転写方式の捺染プリントシステムです。システムは当社のインクジェットプリンタ、専用インク、専用転写紙、及び当社推奨の欧州メーカー製の専用転写機で構成されます。


 これまでの捺染方式においては、染色の前後処理による化学物質混合排水を大量に発生(染料デジタル捺染の場合、1平米当たり約14.5リットル*1)させ、環境問題とされています。また染色加工の工程が複雑であるため専門技術と知識を必要とし、さらに大規模な排水処理設備が必要など、導入場所の制限もあります。

*1 染料デジタル捺染ではプリンタの布搬送用ベルトの洗浄水と染料定着(スチーム)後の生地の洗浄により大半の廃水が発生する(当社調べ)


 当社が製品化したTRAPISは、専用の転写紙にプリントしたデザインを熱転写装置を使用して生地に転写し捺染が完了します。

そのため捺染工程における廃水がほぼゼロ(プリンタの自動メンテナンスにより発生する廃インクのみ)で、転写紙の製造工程において発生する廃水を含めても、従来の捺染プリント方式と比較し廃水を約90%削減します。

従来の捺染システムのような大規模なスペースや排水処理設備も不要のため、少ないスペースで導入でき、布製品の流通の先端(店舗やデザインオフィスなど)で捺染ビジネスができます。

②ネオクロマトプロセス

 昇華染料インクの脱色技術「ネオクロマトプロセス」は、捺染ポリエステル生地から昇華転写インクを脱色し生地を再利用する技術です。

色や柄の変更による捺染ポリエステルの再利用により、焼却処分を不要にするのみでなく、リサイクルのための必要なエネルギーの削減にも貢献します。


またインクや脱色用の溶剤を吸収した吸い取り紙(吸収材)は燃えるゴミとして処理でき、水の利用や排水による水質汚染を最小限に抑えることができます。ネオクロマトプロセスはテキスタイル産業の持続性を実現する技術です。


脱色用溶剤を浸したポリエステル生地


熱プレス後吸収材にインクを転移し脱色した生地


テキスタイルアパレル業界の持続可能性を目指して

株式会社ミマキエンジニアリングは、テキスタイルアパレル業界における環境負担を改善すべく、様々なプロダクトやソリューションの開発に努めております。


長野県にある県(あがた)ショールームでは、上記2つのサステナブルソリューションの体験に加えて、テキスタイルアパレル向けプリンタも併せて展示しておりますので、皆様ぜひお越しください。


〈ミマキエンジニアリング 県(あがた)テクニカルトレーニングセンター〉

住所:〒389-0516 長野県東御市田中63-4 JA信州上田ラ・ヴェリテ 3F

電話番号:0268-64-2377 (ミマキエンジニアリング 長野営業所)

提案内容:

・MimakiのTAソリューションによるお客様へのビジネスご提案

・各機種のデモンストレーション、用途の実践説明、プライベート展示会

 ・保守サービスエンジニアのアフターサービス研修 など

主な展示製品:

・DTF(Direct-to-film)インクジェットプリンタTxF150-75及びその周辺機器

・高速昇華転写プリンタ Tiger600-1800TS 及びその他昇華転写プリンタ製品

・ネオクロマトプロセス(捺染ポリエステルの脱色による「リメイク」技術)

・TRAPIS ; 捺染顔料転写プリントシステム




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