アルコール依存症を公表している、人気グループ「TOKIO」の元メンバー山口達也さん(52)。1日、「人生をあきらめない」をテーマに、依存症と向き合う日々について講演会で語った。

「私はアルコール依存症者です」

メーデー長岡地区大会記念講演で「人生をあきらめない」をテーマに自身のアルコール依存症について語る山口さん
メーデー長岡地区大会記念講演で「人生をあきらめない」をテーマに自身のアルコール依存症について語る山口さん
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山口さんは講演で、「私は2018年に事件を起こして芸能界を去るんですよ、あっという間の出来事でした。その2年後、2020年、たぶんニュースで見た人たくさんいると思いますけど、私は飲酒運転事故を起こすんです。(飲酒で)ベロベロの人間が約30分間。東京ですね、東京都内。朝の8時台に運転してました」と語った。

山口さんは、2018年に不祥事を起こし、旧ジャニーズ事務所を退所。

当時の事故現場
当時の事故現場

その2年後、飲酒運転でバイク事故を起こして逮捕され、アルコール依存症であることを公表した。

講演会を聞きに来た人に質問する山口達也さん
講演会を聞きに来た人に質問する山口達也さん

山口達也さん:
きょうの参加者の方、お酒飲む方いらっしゃいますか?はい、ほぼほぼですね。ご存じの方もいると思いますが、私はアルコール依存症者です。

山口達也さん:
2010年、2011年、2012年、めちゃめちゃ忙しかったです。めちゃめちゃ“島開拓”してました(笑)。たぶんその時、もうアルコール依存症者でした。

自己肯定感の低さがストレスとなり飲酒に走った

人気グループに所属し、順風満帆だった芸能生活。なぜ依存症になるまで酒を頼ったのか。

山口達也さん:
私の場合は、すべての始まりは「不安」でした。「山口くん何が不安なの?」と、あんなに張り切ってタンクトップ着て、海潜って、毎日毎日働いて「ウェイ」っ言って、「オー」って歌って、あぁ歌はたまにか…。仕事は充実していました、楽しかった、だから酒を飲んだ。

山口さんは、仕事は充実していたものの自己肯定感が低く、他人と比べて「自分はできていない」と思うことがストレスとなり、飲酒を繰り返したという。

山口達也さん:
“あの人の方が司会者うまいんじゃないか。”“歌手でいうとあの人の方が楽器がうまいじゃないか。”なんで俺は…ってなっちゃう。それが「依存物質依存行為」につながるかもしれない。

山口さんは専門病院で治療を行い、自助グループの活動にも参加し、現在は酒を一滴も飲んでいないと話す。

山口達也さん:
山口達也が何をしたかっていうとアルコール依存症であることを認めたんです。今の自分を受け入れるってことです。

山口達也さん:
苦しいことって、なぜか見ないふりをしたり、ふたをしたり、なかったことにしたりする傾向があるんだけど、それを受け入れることによって、私はずいぶん生きやすくなった。そうした瞬間、変えられない過去、あんなに苦しかった、迷惑かけた、申し訳なかったごめんなさいと思ってた過去が、なんだろう…すごく認められるようになったんですね。

講演に参加した人は「当時そういう状況にあったんだっていうのを初めて聞いて。正直驚いたところですね」「自分もよくお酒を飲むんで。これを踏まえて日々の生活を見直そうかな」と感想を口にした。

山口さんは2023年3月、「株式会社山口達也」を設立し、アルコール依存症の治療を受けながら、自分の経験をもとにした講演活動を続けている。
(「イット!」 5月1日放送より)

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