今年1月、沖永良部島の和泊港でクイーンコーラルクロスが消波ブロックに衝突した事故について、国の運輸安全委員会は、機関の連結部に異物が混入していたことでエンジンが停止し、船を制御できず衝突した可能性が高いとする報告書を公表しました。
今年1月8日の午後1時50分ごろ沖縄から鹿児島へ向かっていたフェリークイーンコーラルクロスが、沖永良部島の和泊港に寄港する際、消波ブロックに衝突しました。
乗員27人と乗客262人にけがはありませんでした。
国の運輸安全委員会は、25日事故報告書を公表しています。
報告書によりますと、エンジンに燃料を送る制御装置と、操縦ハンドルの連結部分に異物が混入していました。
エンジンを逆回転させ船を減速しようとしたところ連結部に異物が入り込み、燃料制御器が作動せず燃料が供給されなかったためエンジンが停止し、消波ブロックに衝突した可能性が高いとしています。
異物は潤滑油の注入作業などの際、混入した可能性があるとしています。
再発防止策として、操縦ハンドルの作動確認を定期的に行うことや異物の混入を防ぐためにプラグなどを取り付けることをあげています。