東京都心で、謎の動物の目撃情報が相次いでいる。

その姿を実際にとらえた映像には、キョロキョロとあたりを見回す黒い動物の姿が確認できる。
カメラに気づき、15秒ほどにらみ合ったあと、その場から去っていった。

映像が撮影されたのは、東京メトロ副都心線・雑司が谷駅から約150メートルの場所で、緑の多い閑静な住宅街で発見された。

取材を進めると、この動物の体にはある異変が起きていたことがわかった。

映像を撮影した人は、当時の様子を次のように振り返る。

撮影者「最初に見た感じ猫だと思った。たぶんこっちに行きたかったのに、僕が立ち止まってしゃがんで撮っている。諦めて向こういった感じ」

目撃者は、ほかにもいた。

目撃者「ハクビシンかなと思ったけど、ちょっと違ってておかしいなって感じ。夜の1時くらいかな、たまにチョロチョロって出たり、見たりする」

この動物の正体は、いったい何なのか。

日本ペット診療所・山川晃平院長「正体はタヌキですね。おそらく疥癬(かいせん)という寄生虫の病気で、全身が脱毛してはげてしまっている状態のタヌキ」

ダニが引き起こす感染症「疥癬」にかかると、ひどいかゆみに見舞われ、皮膚がゴツゴツした状態になるという。

この病気は、犬や猫、そして人にも感染する可能性があるため、注意が必要。

日本ペット診療所・山川晃平院長「触らないでほしいです。特に自分の飼っている犬や猫にうつるとかわいそうなので、タヌキがかわいそうっていう気持ちもわかるんですけど、まず、保健所とかに相談していただくのが大事かと思います」

人命に関わる病気ではないものの、症状が疑われる場合には、すぐ医師に相談することが重要だという。