高速道路を“占拠”するように走る、大規模なバイク集団。同じグループによる危険な運転が各地で目撃されていた。

目撃者:
外だけど車の中まで(音が)聞こえる。

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爆音を轟かせる改造バイクや改造車の列。ロングシートに子供を乗せているバイクもある。3月10日、奈良県内を通る高速道路で撮影された映像だ。

撮影する車の隣では、危険な蛇行運転を繰り返すバイクも。その先の料金所では多くのバイクによる渋滞も起きていた。

ロングシートに子供を乗せたバイクまで
ロングシートに子供を乗せたバイクまで

目撃者は「チキンレースみたいにしてるのか、ものすごいスピードでビューンって(車の間を)走りぬけたりとか。いやもうめちゃくちゃ危険というか…」と話した。

300台ほどのバイク集団が一斉に…渋滞発生

実はこの日、同じものとみられるバイクの集団が各地で目撃されていた。SNSで拡散されたのは、大阪市内の高速道路で爆音を響かせ停車するバイク集団の映像。

地図を見ると、この場所は本来片側3車線だが、動画では大量のバイクが1車線をふさぎ、その横を車がスピードを落として走っているのがわかる。

バイクから降りて高速道路を歩いている人物の姿も確認できる。バイク集団の姿は、そこから南に下った奈良県内のサービスエリアでも見られた。

映像にはパトカーのサイレンの音も記録されていた。撮影者によるとこの時、200~300台ほどいたバイク集団にある異変が起きていたという。

撮影者:
20代前半くらいの人が、バイクを手で押して走ってたんで。多分、バイクがエンジンかからなくなったか何かでパトカーが来ていて。みんなふかしてたんで、ずっと。すごい音でした。もう耳ふさいでないと会話できない。迷惑やなって。

“空吹かし”のし過ぎでバイクに不具合が出たのか。撮影者によると、集団はパトカーに促される形でサービスエリアを後にしたが、一斉に動き出したため出口付近で渋滞が起きたという。

「共同危険行為等の禁止」で懲役刑・罰金の可能性も

大阪から奈良にかけて目撃されたバイク集団の危険行為。交通問題に詳しい専門家は「悪質と言わざるを得ない」と話す。

バイク集団が目撃された場所
バイク集団が目撃された場所

交通問題に詳しい 高山俊吉弁護士:
高速道路というのは駐停車が原則禁止されています。2台以上の自動車などが車線いっぱいに広がって走行するといった「共同危険行為等の禁止」というのがあり、(両方あわせると)7年6カ月以下の懲役または150万円以下の罰金。

また、高速道路を管理するNEXCO西日本は「高速道路上で駐停車する行為は、他の車両を巻き込んだ大事故につながる恐れのある大変危険な行為であり、絶対にしないでいただきたい」とコメントしている。
(「イット!」3月12日放送より)