“裏金事件”に揺れる岸田政権に、降って湧いた新たな火種。

この記事の画像(12枚)

スーツ姿の男性の中、中央に写るのは水着のような衣装を着た女性。奥にある壇上では、2人の女性が肌を大きく露出する衣装で踊る様子が確認できる。

“口移し”写真に写る男性は世耕氏の秘書?

これは2023年11月、自民党青年局の懇親会で行われた“過激ダンスショー”の様子。FNNはその決定的な瞬間を捉えた4枚の画像を新たに入手した。

そのうちの1枚に写るのが問題の瞬間。水着のような露出の大きい衣装を着たダンサーの女性が、抱きつくようなしぐさでスーツ姿の男性にもたれかかり、顔を接近。

2人の口元を見ると、お互い何かをくわえ、お札を丸めたチップとみられるものを口移しで渡しているように見える。

関係者によると、この男性は和歌山県選出の世耕前参院幹事長の秘書だという。懇親会ではこうした様子を見て、手を叩きながら笑う男性の姿もみられた。

企画した和歌山県議「渡している瞬間までは…」

3月12日午前、今回の“過激ダンスショー”を企画した和歌山県の川畑県議を直撃。写真について話を聞こうとすると「よーく確認しないとわからないです」として、カメラの前から立ち去ろうする。

女性と男性との“口移し”画像を見せても「見ていないです、はい。この一瞬だけ言われると記憶にはないです」と話した。そこで、午後2時過ぎに改めて取材すると…。

川畑哲哉 和歌山県議:
私の記憶の限りでは、チップを渡していただこうということで、エスコートをさせていただいたと思います。(Q. なぜチップを渡してもらおうと?)チップを持っていたからです、この方が。


しかし、“口移し”については…。

川畑哲哉 和歌山県議:
チップを渡したんだろうなという絵面というか、シーンを見た記憶はあります。渡している瞬間までは記憶がないです。

「火に油を注ぐような事態」女性議員からは非難・謝罪の声

一方で懇親会に参加し、役職辞任した藤原青年局長の後任に12日、2児の母である鈴木貴子衆院議員が起用された。鈴木宗男衆院議員を父に持つ貴子氏は、今回の問題について謝罪した。

自民党 鈴木貴子議員:
自民党の政治資金を巡る問題もあり、火に油を注ぐような事態に至っているということを、国民の皆さまに心からお詫びを申し上げたい。

さらに、岸田政権の女性閣僚からもこのような声が聞かれた。

加藤鮎子こども政策相:
政府が目指すこれら(多様性)を尊重する社会とは、文脈も次元も異なるもの。

自見英子地方創生相:
今回の件は会の趣旨にそぐわない、極めて不適切で軽率な内容の余興が企画・実施され、国民の不信を招くことになり、大変残念に思っているところであります。ダイバーシティーや多様性というものでは全くないと思っております。
(「イット!」3月12日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(12枚)