山形県の庄内地方で飲食店を展開する会社が、弁当や総菜などの出来を競う全国規模のコンクールの2つの部門で、2023年度最優秀賞に輝いた。味も見た目も高く評価された「おにぎりと天ぷら」のこだわりを取材した。

“日本一”のおにぎりと天ぷらに輝く

受賞したのは、庄内地方で飲食店を展開する鶴岡市の「山形優味(ゆうび)」だ。

最優秀賞受賞!「海老千本」(左)と「磯の香り満載おにぎり」(右)
最優秀賞受賞!「海老千本」(左)と「磯の香り満載おにぎり」(右)
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「磯の香り満載おにぎり」は、庄内で獲れた香り豊かな手摘みの岩ノリと、食感が楽しい布のりをまぶした見た目も鮮やかな一品。もう一品の「海老千本」は、これ1つに12尾の甘エビが使われているぜいたくで豪快な天ぷらだ。

この2つの商品は、弁当や総菜の出来を競う2023年度の全国コンクールの「おにぎり部門」と「天ぷら部門」で、それぞれ約1000件あった応募の中から見事1位の「最優秀賞」に輝いた。

授賞式での「山形優味」丸山環社長(一番左)
授賞式での「山形優味」丸山環社長(一番左)

山形優味・丸山環社長:
エントリー数も多いし、大会規模も大きかったので正直うれしい。地元(庄内)の食材が優秀だったという感じがする

地元産の素材のうまみ生かす

彩りや見た目の“映え”もさることながら、地元庄内の食材に徹底的にこだわったことも高く評価された。

おにぎりは県産の「つや姫と雪若丸」をブレンドした米を使い、地元で採れたシイタケの軸などからとったダシで炊き上げた。

添加物などは一切使わず、素材のうまみを生かした“和食ならでは”の調理法が特徴で、そうそうたる有名店も応募する中、審査会では満場一致で最優秀賞に選ばれたというその味も大きな魅力だ。

山形優味・丸山社長自らが商品開発
山形優味・丸山社長自らが商品開発

開発は全て、もともと職人だという丸山社長が行った。「メニュー考案時が一番楽しい。経営は嫌だけど」と笑って話した。

ざくざく衣から感じるエビの風味
ざくざく衣から感じるエビの風味

地元・庄内産のエビを使用した「海老千本」は箸で持ち上げるとずっしり重く、ざくざくとした衣の食感にしっかりとエビの風味が感じられる。衣に甘エビの頭や殻を低温調理して粉末にしてまぶすことで、風味がしっかりと感じられるようになっているのだ。

庄内の“食の豊かさ”全国に

山形優味のコンクールでの受賞は、2022年、2023年に続く3年連続だが、ダブルでの最優秀賞受賞は初めて。

「磯の香り満載おにぎり」と「海老千本」は、それぞれ弁当や天丼風にアレンジをして、山形優味が運営する鶴岡市や酒田市の店舗で販売が始まっている。

山形優味・丸山環社長:
山形の素材ありきで勝負しているので、素材が生かされる部門であれば、またコンクールに挑戦するつもり。今後、東京に出る機会があれば、山形の食材を全面に出して頑張りたい

山形、そして庄内地方の食の豊かさを、あらためて全国に知らしめた今回の快挙となった。

(さくらんぼテレビ)

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