2月6日、総務省の2023年の家計調査の結果が公表され、ラーメンの年間消費額で山形市が2年連続の「日本一」になった。
官民挙げた取り組みの成果もあり「連覇達成」となった。
ラーメン消費額「日本一」決め手は?
6日午前8時半、山形市役所では、ラーメン店の店主たちや佐藤市長が、2023年の1世帯あたりのラーメン消費額の集計結果の発表を見守った。
この記事の画像(17枚)ーー発表前の気持ちは?
「ラーメンの聖地、山形市」を創る協議会・鈴木敏彦会長:
緊張でいっぱいですね
ラーメンの年間消費額で、山形市は2013年から2022年まで8年連続で日本一に。2021年は新潟市に王座を奪われたが、2022年は山形市が首位に返り咲いていた。
そして、2023年の結果は…。
山形市が1万7,593円と過去最高額を更新し1位。2位はライバルの新潟市で1万5,224円。山形市は約2,300円の差をつけ王座を守った。
前回の差は約600円だっただけに、今回は「圧倒的な勝利」と言える。
山形市・佐藤孝弘市長:
本当にうれしい。市民・ラーメン店の皆さんに盛り上げてもらい感謝している
「ラーメンの聖地、山形市」を創る協議会・鈴木敏彦会長:
いい結果が出て良かった。どこに行ってもうまいラーメンが食べられるのが一番の魅力
山形市・新潟市・仙台市の上位3つの都市の2023年の順位の推移を見ると、山形市は冬場に後れを取り、7月までは新潟市が1位をキープした。
しかし2023年の記録的な猛暑の中、山形市内のラーメン店には名物の冷たいラーメンを求め、連日多くの人が訪れた。その影響で、8月には山形市が1位に。厳しい暑さは9月まで続いたため、2位の新潟市を寄せ付けない結果となった。
「ラーメンの聖地、山形市」を創る協議会・鈴木敏彦会長:
“冷やしラーメン発祥の地”ということで、夏に非常に伸びたのが大きかった
また、山形市は2023年、首位に返り咲いた直後、「ラーメンの聖地、山形市」を宣言。各店舗で「山ラー」と書かれたのぼりを掲げたほか、山形市ラーメンサイト「推しメンやまがた」を開設するなど、官民挙げてPRに取り組んできた。
山形市・佐藤孝弘市長:
関係者一丸となって取り組み、「山ラー」の旗のもと、山形市のラーメンの多様性・おいしさを一緒にPRしたことがいい結果につながった
山形市民以外も 県内から喜びの声
6日の昼時、山形市のラーメン店には、いつものように多くの人が訪れていた。入り口には「ラーメン消費額2年連続日本一!」と早速書かれ、チャーシューのサービスも行われていた。
ーー“2年連続日本一”という結果が公表されました
山形市からの客:
すごい、びっくり、誇りに思う。みんなで「新潟には負けない」と頑張ったおかげ
喜びの声は山形市民以外からも。
上山市からの客:
山形県民がラーメンに興味を持って食べていることが、日本一の一番の要因だと思う
米沢市からの客:
ほかの県からすると、ラーメン日本一は山形県というイメージだと思うので、米沢市民だがうれしい
2月8日は協議会で決めた「山形市ラーメンの日」となっていて、10日・11日にはイベントも予定され、今回の連覇でさらに盛り上がりそうだ。
「来年こそ1位を」ライバルの新潟市
一方、日本一奪還を目指したライバルの新潟市でも、ラーメン店の店主6人が集まり、発表を見守っていた。
2022年に1位となった新潟市は、山形市と同様に消費喚起のイベントを開くなど競い合ってきた。新潟市も前の年に比べ、約2,600円消費額を増やしただけに悔しさがにじむ。
新潟県観光協会・渡邉徹課長代理:
1位とりたいですよね。でも毎年1位・2位というのは、新潟にラーメン文化が根付いている証拠。2位でも十分誇らしい結果
麺屋Aishin・笠原義貴代表:
正直悔しいところはあるが、2位で盛り上がるきっかけをいただいたなと思う
悔しい結果について、新潟市の中原八一市長は「山形市にお祝いを申し上げるとともに、来年こそは1位を奪還できるよう、多様な新潟ラーメンのおいしさや魅力を発信して参ります」とのコメントを発表している。
また6日、山形市は、山形市のラーメンを表す「山ラー」が商標登録されたと発表した。これによってさらにブランド化をはかって盛り上げていきたい。
(さくらんぼテレビ)