山形市の高校生が取り組んでいる小児がん支援の活動「レモネードスタンド」の一年間の活動で集まった100万円を超える支援金が、山形大学医学部に寄付された。

きっかけは自身が小児がんを患ったこと

2月14日、山形大学医学部に支援金を寄付したのは、「レモネードスタンド」活動のリーダー、山形市の高校3年生・平田寧々さん。

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平田寧々さん:
プロジェクトをはじめるきっかけとなったのは、私自身が小児がんを患ったことでした。

小児がんとは、15歳未満の子どもが発症するがんの総称。

「レモネードスタンド」は、レモネードを販売してその売上金の一部を小児がん患者の支援に役立てるアメリカで始まった活動だ。

自身も小児がんを経験した平田さんは、所属する天童市のボランティアサークルで2023年3月から活動を始め、県内各地でレモネードを販売する取り組みを続けてきた。

10カ月間で集まった支援金は、103万4,636円に上る。支援金は、小児がんの研究費に当てられるほか、入院している子どもたちが使う病棟のおもちゃの補充などにも使われる。

当時の主治医と“横並び”での再会

14日、支援金を受け取った三井教授は、9歳で小児がんを患った平田さんの「最初の主治医」だった。

山形大学医学部小児科・三井哲夫教授:
自分の病気を乗り越えた上に、仲間を作って支援をしていく運動を立ち上げて実行して完遂している。感慨深い。

平田寧々さん:
「ここまで来たか」と思った。診察室で先生と対面する形ではなく、横に並んで写真を撮れたことがうれしい。自分が「頑張ってきたんだな」という達成感も感じる。

かつて支えてくれた看護師のように…

今は薬を飲む必要もなくなったという平田さん。猛勉強の甲斐あって、第一志望の大学に進学することが決まった。

平田寧々さん:
4月から、看護学生として勉強ができることが楽しみです。

かつて自分を支えてくれた看護師のように、子どもたちの力になりたいと話す。

平田寧々さん:
自分が小児がんを経験して、そしてこのプロジェクトをしたからこそ、がんと闘う子どもたちに生活のサポートなど、直接寄り添って看護ができるような看護師になりたい。

山形大学医学部小児科・三井哲夫教授:
大事な娘のような気持ち。立派な成長を見て感慨深いですね。

平田さんは、これからもレモネードスタンドの活動を続けていくという。

(さくらんぼテレビ)

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