今年3月に高知市のグリーンロードから撤退した屋台「松ちゃん」。9日、店舗で新たなスタートを切りました。

午後5時前。店先には開店を祝うたくさんの花が。

Qこんなに花が来ると思ってた?
屋台餃子松ちゃん・正木 直之 店長
「思ってないです。もうきょうから花屋に変えます、ここは」

冗談交じりでこう話すのは3月まで屋台「松ちゃん」を営んでいた正木 直之さんです。

高知市の要請により市道であるグリーンロードから撤退することに。店をたたんだ屋台もある中、店舗への移転という選択をしました。

およそ1カ月の準備期間を経て9日、オープンの日を迎えました。

屋台餃子松ちゃん・正木 直之 店長
「もうちょっとドキドキしてますね。どれだけ対応できるか」

店の看板は赤色。屋台時代から使っているやぐらを再利用するなど店内のいたるところに当時の雰囲気が感じられる工夫が施されています。

県屋台組合の宮本 栄豊組合長もお祝いに駆けつけました。

県屋台組合・宮本 栄豊 組合長
「形は違えどやっぱりこう屋台があったんだよっていうこの思いを、みんなが紡いでってくれてることはうれしいですね」

田村 優介アナウンサー
「夜7時からのオープンを前に店の前にはこのように人が集まっています」

正木店長
「お待たせしました今から始まります。よろしくお願いします」

「いらっしゃいませ」

開店から10分で満席に。

高知市から
「たまらんね、うまいぜよ」
Qお客さんとの交流はあった?
「ある。この方が沖縄から。こういうのがいいよね。屋台文化は先人たちが残したことだから、僕らが後世に受け継がなきゃいかん。使命があると僕は思っている」

沖縄から
「これをなくしてほしくないなというか、これを楽しみに来たいなっていうのが旅の楽しみの1つなので」

店の外では2人の女性が見守っていました。正木店長の妻・美喜子さんと娘の春夏さんです。

娘・春夏さん
「おとうさ~ん頑張って。しっかり焼いてよ」

正木店長
「あいよ」

娘・春夏さん
「移転を決めた時に家族一丸となって頑張ろうって話をしてたので、やっとこうやって実際にオープンすることができて、お客さんが入ってる姿も見れて本当に良かった」

春夏さんは今回のオープンを機に店のSNS担当を買って出ました。

娘・春夏さん
「屋台って年配の方とかが来ると思うんですけど、若い人にもちゃんと知ってほしいっていう思いがあったのでインスタグラムとかで拡散して、いろんな人に知ってもらいたいなと思って始めました。みんなに愛していただけるようなお店になってほしい」

屋台餃子松ちゃん・正木 直之店長
「思った以上にお客さんに来てもらってうれしいです」
Q.屋台(文化)を背負うことについては
「屋台(やぐら)も使っていますから、その気持ちは心には残っています」

高知の屋台文化を受け継ぎながら「松ちゃん」の新たな歴史が幕を開けました。

高知さんさんテレビ
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