世界中に衝撃が走った、大谷翔平選手の通訳・水原一平氏の解雇。
一夜明けた21日、ソウルにある高尺スカイドームでは、今までと全く違った景色が広がっていました。

取材可能エリアだった場所に置かれる柵
取材可能エリアだった場所に置かれる柵
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ドジャースの選手入り口付近では、開幕初日には取材ができたエリアが進入禁止に。

取材スタッフ:
今までは大谷選手の球場入りをこちらから見ること、撮影することができたんですが、今日に限っては警備のほうから「やめてくれ」ということがあったようです。水原通訳の解雇の件が影響しているんでしょうか?多くのファンも待っていたんですけれども、ダメということで、今ファンの方も困惑していますね。

警備員:
ここにいる方たちも全員、奥に入ってください!

「撮影はできない」と警備員が声を張り上げるなど、現場は厳戒態勢。

選手が全く見えない場所まで下がってと指示される
選手が全く見えない場所まで下がってと指示される

取材スタッフ:
もう全く選手の出入りが見えないところまで、下げられてしまいました。

敷地外に移動した撮影陣が「ここは公共の場ですよ」と説得しますが、「撮影しないでください」「移動してください」とドジャースの警備側は終始ピリピリしたムードです。

パドレス側の入り口 警備員はいるものの声をかけられることはない
パドレス側の入り口 警備員はいるものの声をかけられることはない

一方、パドレス側は対照的に、カメラを回していても警備からの声かけなどはありませんでした。

解雇前から感じていた“異変”

解雇発表後、一変してしまったドジャースサイドの対応。しかし、解雇される前から水原氏の様子に“異変”を感じていた人もいました。

解雇の発表がある前日の20日は、大谷選手と行動を共にしていた水原氏
解雇の発表がある前日の20日は、大谷選手と行動を共にしていた水原氏

大谷選手の番記者である、Full-Count編集部の小谷真弥氏は、現地で取材をしていた際に「いつもとは違う反応」をしている水原氏を見たといいます。

小谷真弥氏:
水原通訳に「今日は大谷選手から一言いただきたいんですけど、どうですかね?」というような話を伝えたときに、水原通訳がかなりびっくりされていたので。騒動のことを聞かれるんじゃないかと思ったのか、いつもとはちょっと違う反応だったので、私自身も今思えばあれが異変だったのかなと思います。

さらに、韓国の大谷選手ファンクラブの会長を務めるイ・ジェイクさんも…。

イ・ジェイクさん:
ずっとウロウロしたりして、変だなと思いました。一平さんが(宿泊している)ホテルの1階に下りてきて、そこでうろうろ、行ったり来たりして誰かと携帯で話をしていたんです。今考えてみると、居心地が悪い話をするために下りてきたんじゃないかなと。今はそう思います。

19日の夕方、イさんが水原氏と一緒に撮影した写真を見ると、笑顔で映る会長に対して水原氏の表情は硬く少しこわばっているようにも見えます。
水原氏が解雇された件について会長は、悲痛な思いを口にします。

イ・ジェイクさん:
非常に裏切られたような気分です。

「大谷は窃盗の被害者」

ベストパートナーだったはずの大谷選手も、そのファンも裏切る形となった水原氏。いち早く、違法賭博の疑惑を伝えたロサンゼルス・タイムズ紙は…。

ロサンゼルス・タイムズ紙 グスタボ・アレラーノ氏:
南カリフォルニアでは長年にわたり、連邦当局が違法ギャンブル組織を捜査しています。我々はこれを調査する過程で、マシュー・ボウヤーという違法ギャンブラーとされる人物に関連して、大谷翔平の名前が浮上したという情報をつかみました。

違法ギャンブラーについて調べるうちに、水原氏ではなく大谷選手の名前が浮上したというのです。

ロサンゼルス・タイムズ紙 グスタボ・アレラーノ氏:
重要なのは、マシュー・ボウヤー氏の弁護士は「ボウヤー氏は、大谷翔平といかなる交流もなかった」と言っています。大谷選手が知らないところで、大谷の口座からお金を得て違法なギャンブルをして、数百万ドルに上るお金を失っていたといいます。「大谷は大規模な窃盗の被害者である」と彼の弁護士は述べています。
(「めざまし8」3月21日放送)