秋田市の弁護士殺害事件の国賠訴訟控訴審 警察官の過失認め秋田県に賠償命じる

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2010年に弁護士の津谷裕貴さんが秋田市の自宅で男に殺害された事件で遺族が、警察の対応に過失があったとして県などに損害賠償を求めている裁判の控訴審判決が13日言い渡された。仙台高裁秋田支部は一審が退けた県の責任を認め県に賠償を命じた。

裁判は2010年11月に津谷裕貴弁護士(当時55歳)が秋田市の自宅に押し入った菅原勝男受刑者に殺害された事件で、遺族が警察官の対応に過失があったとして県と菅原受刑者に合わせて約2億2300万円の損害賠償を求めている。遺族側は現場に駆け付けた警察官が犯人と間違えて津谷弁護士の両腕をつかんだため殺害されたなどとして、県警の過失を主張した。一審の秋田地裁は2017年10月「警察官の対応は不法行為とまでは認められない」などと述べ、県の責任は認めず、菅原受刑者にのみ賠償を命じ、遺族と受刑者が控訴した。13日の控訴審判決で仙台高裁秋田支部の山本剛史裁判長は「警察官2人が駆け付けた際津谷弁護士の生命身体の危険が一時的に低減した状況だったが、警察官の対応によりその危険を増加させ、弁護士殺害という結果に至ったのものであり、警察官の対応は客観的にみて失態を重ねて最悪の事態を招いたと評価せざるを得ない」と警察官の過失を認定した。その上で「警察官2人が津谷弁護士を安全な場所に誘導していれば、殺害には至らなかったことは確実である」と述べ、一審判決を変更し、県に菅原受刑者と連帯して1億6400万円を支払うよう命じた。

津谷弁護士の妻良子さんは、判決後「警察官がちゃんと対応してくれたらと思うとむしろ悲しみの方が深くなる。裁判としては区切りがついたといえるかもしれない。」と話した。一方県警察本部の平間伸司首席監察官は「判決文の内容を精査し弁護士などと協議した上で今後の対応を検討する」とコメントした。