繰り返された汚職・贈収賄事件で前副町長逮捕 入札制度改革の旗振り役・「行政の信頼が失われ悔しい」と8年前に涙 山形・大石田町

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山形県の大石田町発注の工事の入札を巡り、収賄の疑いで前の副町長が逮捕された事件を受け、村岡藤弥町長は「町への信頼を失墜させた」と事態を謝罪した。

加重収賄などの疑いで逮捕されたのは、大石田町の前副町長・横山利一容疑者(66)。警察によると、横山容疑者は今年3月ごろ、町が発注を予定していた公共工事をめぐり、業者が有利な取り計らいを期待していることを知りながら現金10万円を受け取り、公表されていない入札の情報を教えた疑い。

対象となったのは散策などを目的にした案内看板を町内20カ所に設置する工事。8月の指名競争入札には5社が参加し、贈賄側の大石田町の建設業者「画字楼」が1318万円の予定価格に対し1099万円で落札した。警察は「画字楼」を経営する柴崎信吾容疑者(57)と妻・ゆりこ容疑者(59)も贈賄などの疑いで逮捕したが、捜査に支障があるとして、3人が容疑を認めているかは明らかにしていない。

横山容疑者は2011年6月から今年11月まで副町長の職にあり、町の入札事務を統括し予定価格などの入札情報を知り得る立場にあった。

大石田町は町発注の工事を巡る汚職が発覚したことを受け、4日午前、会見を開いた。そこで追及を受けたのが公正な入札実施に向けた制度のあり方。大石田町は8年前にも流雪溝工事を巡る汚職事件で、当時の町長が逮捕され辞職している。

(大石田町・村岡藤弥町長)

「様々な手立てを打ってきたはずだがまたこういう事件が起きた。さらにどうすればいいのか、やり直さなくてはいけない」

今回逮捕された横山容疑者は、8年前に事態の収拾にあたり入札制度改革の旗振り役を務めてきた。さらに事件発覚後の朝礼では「行政の信頼が失われたことは悔しくてなりません」と声を震わせていた。

大石田町は2012年から、入札にトップを一切関与させない「入札監視委員会」制度を導入した。当時「県内初」と胸を張った取り組みが機能しなかったことに、町議会からも疑問の声が上がっている。

(事件の説明を受けた議員)

「あっても無意味。昔のままの入札制度で良かったのでは」

繰り返された入札を巡る汚職。警察は5日、3人の身柄を検察庁に送り、不正に至った経緯を詳しく調べる方針。