客貨混載でバス会社×宅配業者×地域住民 三方よし~福井・池田町

福井テレビ カテゴリ:地域

「客貨混載(きゃくか・こんさい)」。貨物と旅客の輸送、運行を一緒に行うことを言います。福井鉄道がヤマト運輸と協力して路線バスに荷物を積む「客貨混載」事業を北陸で初めて導入し、8日、運行をスタートしました。

客貨混載の事業を始めたのは、福井鉄道の越前市から池田町を巡回する路線バス「池田線」です。毎日午後2時15分に「越前武生駅」を出発する便に、宅配大手のヤマト運輸が池田町に配送する荷物を載せて運行します。

事業スタートに合わせてこの日行われた出発式では、福井鉄道の村田治夫社長をはじめヤマト運輸や中部運輸局の幹部らがテープカットして運行を祝いました。

人と一緒に荷物を運ぶ「客貨混載」事業は去年、国の規制緩和で可能になり、交通と配送の双方の事業者にメリットがあるため現在、少なくとも福井を含めて12道県に広がっています。

福井鉄道によりますと「池田線」の1日の平均利用客は約70人。町で唯一の公共交通機関である路線バスの維持が年々、難しくなる中、バスの空きスペースを活用して荷物を運ぶことでヤマト運輸から配送料を得ることができます。

福井鉄道の村田社長は「貨物を運べば毎日収入がある。定期券客のようなもので、バス会社にとって大切な事業だ」と客貨混載に期待を寄せます。

一方、ヤマト運輸ではこれまで池田町の担当ドライバーが朝、昼、夜の3回、片道40分かけて越前市の配送センターに荷物を受け取りに行き池田町に戻って配達していました。昼1回分の往復の手間が省けることでドライバ―の運転の負担が減るといいます。ヤマト運輸の安蘇慎一さんは、ドライバーが池田町に滞在する時間も増えて集荷や再配達をこれまで以上に進めることができて「客へのサービス向上にもつながる」と話します。

池田町の溝口淳副町長は「利用客が減少している中で、路線維持に大きく貢献してくれそう」と歓迎しています。

福井鉄道とヤマト運輸は今後もこの客貨混載を導入できる県内の路線バスがないか検討を進めるとしています。