新潟市西区女児殺害事件 4日に判決 判断のポイントは【新潟】

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新潟市で去年、女子児童が殺害された事件の裁判員裁判は、4日に判決が言い渡されます。

裁判員裁判制度の導入後、新潟地裁で初めて死刑が求刑された今回の裁判。

あすの判決のポイントをお伝えします。

【小林遼被告】

「首をしめたのは間違いありませんが、それは静かにしてもらうためで、殺意はありませんでした」

初公判の冒頭でこう話した、殺人などの罪に問われている小林遼被告、25歳。

小林被告は去年5月、新潟市西区で小学2年の女子児童を連れ去り、わいせつ行為をして殺害し、遺体を線路に遺棄するなど7つの罪に問われています。

裁判では、小林被告に殺意があったか、女子児童の生前にわいせつ行為が行われたか、そして電車に往来の危険が生じたかの3つが争点となり、被告はいずれも否認しています。

中でも裁判の焦点となっているのが「殺意の有無」です。

殺意を否認する被告に対し検察側は。

【検察官】

「首を5分以上も手でしめ続けて殺害した」

「首を絞めるのは人を殺害する典型的な行為で、救命措置もとっていない」と指摘し、解剖医の証言や捜査段階での被告の供述をもとに、殺意があったと主張しました。

これに対し、小林被告は被告人質問で次のように答えています。

【小林被告】

「(首を絞めた時間は?)数十秒としか認識していません。(5分以上ではないか?)取調官と話しているときに5分で落ち着いたというか。取調官の意見に沿ってしまいました」

首を絞めた時間について「5分以上」としていた捜査段階の供述から一転、法廷で「数十秒だった」と話した小林被告。

弁護側は、解剖医の証言の信用性にも疑問があるとも指摘し、「殺意はなかった」として、殺人罪ではなく傷害致死罪が成立すると主張しました。

この殺意の有無の認定について、刑事裁判に詳しい堀田伸吾弁護士にポイントを聞きました。

【堀田弁護士】

「ポイントは大きく2つあります。1つは解剖医の証言、もう一つは被告人の供述内容を、それぞれどう評価するかということです」

今回の裁判では捜査段階と裁判での供述内容が変わっているため裁判長が、「信じてもらえると思いますか」と小林被告に問う場面も見られました。

そしてもう一つの解剖医の証言については…。

【堀田弁護士】

「解剖医の証言が100%ということではなく、2度にわたり首絞め行為を行っているという特殊な事情もあるので、解剖医の一般的知見がどこまで本件に当てはまるのかという問題はある。殺意の認定はいずれの判断もあり得る」

そして、殺意の有無と同時に難しい判断となるのが「量刑」についてです。

【検察官】

「本件はまれに見る悪逆非道な犯行で、死刑を回避すべき事情はない。被告人を死刑に処するのが相当」

検察側は裁判員裁判の導入後、新潟地裁では初めてとなる死刑を求刑しました。

この死刑が言い渡される可能性について…。

【堀田弁護士】

「本件は被害者の数が1人ということで、従来の傾向からしますと死刑が回避される可能性もあります」

一方で、全国では被害者が1人でも死刑が確定した事件はあり、堀田弁護士は被害者の数だけでなく、犯行の悪質性なども量刑に関わってくると話します。

【被害者の父】

「許せないとか憎いとかそういう次元を超えてことばが見つからない。被告には死刑を望みます」

被害者の父は法廷で言葉を詰まらせながら思いを述べ、強い処罰感情がうかがわれました。

【小林被告】

「ゆがんだ認識を正し、罪を償っていこうと思っています。申し訳ありませんでした」

最後に頭を下げた小林被告に、裁判所はあす、どのような判断を示すのかでしょうか。

判決はあす午後3時に言い渡されます。