統合失調と発達障害を同時発症 「障害を理解して」~福井・敦賀市の主婦 絵本を自費出版

福井テレビ 地域

統合失調症と発達障害の同時発症。この症状に悩んでいた福井県敦賀市の主婦が、絵を描く特技を生かして絵本を出版しました。思いは「障害への理解を訴えたい」でした。

優しい色使い、愛らしい表情を浮かべる猫――個展に向けて制作に取り組んでいるのは、敦賀市の主婦、皆川由香さん(44)です。

お気に入りは猫の絵。自宅で飼っているオスのワッフル君と、メスの黒ちゃんをモチーフに想像を膨らませていきます。「紫の猫はクロネコをイメージしたけど、黒を使うときつい感じがするので、紫に置き換えた」

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皆川さんには、二つの障害があります。

10年前、統合失調症を突如、発症しました。

「34歳のころでした。それから何年かして発達障害診断を受けて、聞こえるはずのないものが頭に聞こえてくる」

「『死ね』とか『殺せ』とかそういう言葉で命令でくる。それに従わなければならないような気がして、それを抑えるのがつらかった」

今は笑顔で振り返る皆川さん。当時、病気について調べようと関連する本を探しましたが、統合失調症と発達障害の同時発症について書かれたものは見つからなかったといいます。

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ないのであれば自分でつくろう――皆川さんは得意の絵を生かして、4年まえに1冊の絵本を自費出版しました。タイトルは「わたしだって困ってるんだもん」。この絵本に自らのつらい体験をつづりました。

「うまくいくとまぐれに思い、失敗すると心底最低のダメ人間に思ってしまいます」

「人のいるところに行くと、自分のうわさ話をされているように感じます」

「本人の努力次第で治るんじゃないかと思っているでしょ?上手にできないことで私たちは苦しんでいます」

絵本を出版したことで、同じ病気で苦しむ人から大きな反響がありました。また、病気がない人たちの理解も進み、皆川さん自身にも変化が訪れます。

「本を出して周りに自分のことを知ってもらえたのが良かった」

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情報発信の大切さを痛感した皆川さんは去年、自らの体験を伝える講演を行いました。そこで2冊目の絵本を発表します。同じく発達障害のある長女をモデルにしました。

子どもにも読んでもらいたいと舞台は動物の世界。主人公は大好きな猫、名前は「ふわりちゃん」です。

「お友達がいやがることが分からない時があるよ。怒っても、なんで怒っているのかわからないの」

「ふわりちゃんみたいな子が周りにいたらいじわるしないであげてね」

「きっとその子もみんなのこと大好きだよ」

絵本を通して障害への理解を訴える皆川さん。積極的に情報を発信していきたいと、次の作品にも意欲を見せています。

「クラウドファンディングに挑戦したい。それで新しい絵本を出せれば。1人でも私と同じような人が助かればいいと思っている」

絵本の最後はこう締めくくられています。

  発達障害は脳の障害です。親や本人のせいではありません。

  発達障害かなと思う子どもがいたら手助けしてあげてください。

  障害を持つ子だって一人の人間なのですから