地村さん「拉致問題を記憶に」 中学生に訴える~米朝首脳会談の日に

福井テレビ 地域

「私が話した拉致問題を記憶にとどめてください」米朝首脳会談が行われた12日、小浜市の拉致被害者、地村保志さん(63)地元の中学生に初めて自分の体験を話しました。

地村さんの講演は小浜中学校の1年生、約120人に行われました。

地村さんは生徒たちに「拉致という意味を分かる人は手を上げて下さい」と問い掛けます。しかし、だれ一人手が上がりません。地村さんが帰国して今年で16年目。講演を聴く生徒たちはまだ生まれていないころの出来事です。

地村さんはそんな生徒たちに拉致された当時の状況を詳しく説明しました。

「捕まった時にすぐに手錠をされ、袋に入れられたときに妻を狙った暴行事件だと思った」「女性を狙った行為だから男に用はない。船に移されるたびに海に放り込まれるんだなと」「死の恐怖より死ぬんだなというなりゆきを感じていた」と、拉致の卑劣な行為を伝えていました。

その後、20年余りにわたって北朝鮮で不自由な生活を強いられたことや帰国時の歓迎に驚いたことなどを紹介し、未来を担う生徒たちに「皆さんの長い人生の中で私が話した拉致問題を記憶にとどめていただいて、この問題が昔の不幸な歴史とならないように、解決に進展するように何かをお手伝いしていただきたいと願っている」と訴えました。

講演を聴いた生徒は「拉致された後の生活とかいろいろ知れてよかったし、拉致が今後起きないようにしてほしい」「まだ帰国していない被害者の家族は心配して活動しているので、協力できることがあれば自分たちもしていきたいと思った」と話していました。

地村さんは年度内に小浜市内全14小中学校で講演する予定です。